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◆ 動物に関わる新聞記事(4) kiji121〜kiji160 ◆


 人のあくび、飼い犬にも伝染 日本人研究者が発表

 人のあくびが犬に伝染することが実験で確かめられた。あくびの伝染は人やチンパンジーの間で報告されているが、人と犬では初めて。ロンドン大学の千住淳研究員(心理学)らが英科学誌バイオロジー・レターズに発表した。「飼い犬は人に共感する能力を備えているのかも」と話している。

 実験は、飼い主の家など、犬が落ち着ける場所で行った。飼い主以外の人が5分間犬と一緒にいて、目があったら声を出してあくびをした。その結果、29匹のうち21匹が1回以上のあくびをした。あくびと同じような口の動きだけでは1匹もあくびをしなかった。人から犬へのあくび伝染のメカニズムについては研究が必要という。

 動物は、思いがけない相手と遭遇したときにあくびをすることがある。研究チームは「その可能性も否定しきれない」としつつも「つられあくびが犬と人のコミュニケーションに役立っている可能性がある」と指摘している。

[ 2008/08/10 朝日新聞]
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 アマミノクロウサギ受難 野生化ネコの捕食被害深刻

 鹿児島県・奄美大島に生息する国の特別天然記念物アマミノクロウサギが、野生化した猫に捕らえられた瞬間の写真撮影に、環境省奄美野生生物保護センターが成功した。クロウサギについて捕食被害の場面が撮影されたのは初めてだという。4日、発表した。

 6月27日午後11時11分、奄美大島西部の宇検村(うけんそん)の林道で、クロウサギ保護増殖事業の一つとして生息状況を調べるため設置したセンサーカメラで自動撮影。猫にのどをかまれているクロウサギの幼獣が写っていた。猫は野生化したものとみられる。7月9日にカメラを回収した際、近くに骨と毛皮だけになったクロウサギの死体が見つかった。

 奄美大島では放し飼いや捨てられたペットの犬猫が野生化し、在来の希少生物が襲われる例が頻発。昨年11月、野犬に殺されたとみられる11匹の死体が1カ所で集中的に見つかった。鑪(たたら)雅哉・自然保護官は「野生化した犬猫による被害が深刻になっていることを、この写真で訴えていける」と話している。

 アマミノクロウサギはウサギの中でも最も原始的な特徴を残す種とされ、推定で奄美大島に2千〜4800匹、徳之島に200匹が生息している。90年代前半には両島合わせ最大で6500匹が生息していたとみられるが、公共工事による自然林の伐採や交通事故、外来種のジャワマングースによる捕食で数が減り、環境省が近い将来の絶滅の危険性が高い絶滅危惧(きぐ)1B類に指定している。

[ 2008/08/05 朝日新聞]
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 「犬猫屋敷」近隣トラブル2千件

 多数の犬や猫を飼い、近隣に迷惑をかけるトラブルが、2年間に全国で少なくとも2055件起きていた。朝日新聞社の自治体アンケートでわかった。100匹以上の犬を飼う例も32件あり、大半が狂犬病予防のワクチンを接種していなかった。飼育数の届け出制など対策をとる自治体は34に上った。環境省は初の全国調査を始めた。

 全国の都道府県、政令指定市、中核市、東京23区など保健所のある計134自治体にアンケートを送り、すべてから回答を得た。複数の犬猫飼育で苦情が寄せられた発生元の件数は、過去2年間に犬で1089件、猫で966件あった。これらは氷山の一角とみられる。

 10匹以上飼っている場合の飼い主について質問したところ、倒産するなどしたペット業者か、むやみに犬や猫を拾って繁殖させている個人が大半だった。住民からの苦情は鳴き声、悪臭などさまざまで、ゴミ屋敷のような不潔な場所での飼育例も多くあった。

 また、放し飼いの犬が通行人をかんだり、農作物を踏み荒らしたりする被害も報告されていた。国や自治体は、こうしたトラブルを「多頭飼育問題」と呼んでいる。

 広島市ではペット業者が犬約540匹を飼育、死体もずさんに処理していた。大半の犬は狂犬病予防のワクチンもされていなかった。宮城県蔵王町では個人が犬205匹を飼いきれなくなり、保健所で引き取った。

 15自治体が条例を制定・改正し、飼育数の届け出制や繁殖制限などを導入していた。佐賀県は犬猫を6匹以上飼うときは届け出を義務づけ、違反者には5万円以下の罰金を科すといった内容。茨城県、山梨県も届け出を義務づけ、鳥取県は10匹以上の飼育を認めない禁止区域を設定できるようにした。

 さらに、独自の飼育指針や手引書づくりなどの対策をとる自治体が、検討中も含めて14自治体あった。

 都道府県レベルでは、30都道府県が動物愛護法に基づく「動物愛護管理推進計画」で「多頭飼育」問題を取り上げ、繁殖制限や指導などの対策を盛り込んでいた。埼玉県は飼い主の心のケアが必要だとして、精神保健担当部局と連携、解決をめざしている。

 環境省も今年度に入って、発生状況、自治体の取り組みなどを調べ始めた。同省動物愛護管理室は「現在の法律の枠組みで問題を解決できているかどうか、見極めたい」としている。

[ 2008/07/17 朝日新聞]
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 4か月のチワワ「怖い」とけり殺す、44歳男を逮捕

 散歩中の他人の愛犬をけり殺したとして、愛知県警は15日、名古屋市千種区清住町、会社員T容疑者(44)を器物損壊の疑いで現行犯逮捕し、名古屋地検に送検したと発表した。

 発表によると、T容疑者は今月13日午後4時45分ごろ、同区覚王山通の歩道で、男性会社員(40)が連れていた飼い犬を右足でけり、死亡させた疑い。犬は生後4か月の雄のチワワで、動物病院に運ばれたが、内臓破裂のため間もなく死亡が確認された。

 田中容疑者は右足で思い切りけった後、歩いて立ち去ろうとしたが、目撃していた男性会社員(47)に取り押さえられた。調べに対し、「犬が怖かった」などと話しているという。

[ 2008/07/15 読売新聞]
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 ネコの郵便屋さん、2家族結ぶ 熊本・天草

 熊本県天草市に手紙を運ぶネコがいる。首輪に手紙をぶら下げ、かわいがってくれる近所の2軒を行き来し、もう20通ほど「配達」した。朝出した手紙はその日に届くことが多く、時には1、2時間で着く「速達」になることもある。ネコの郵便屋さんのおかげで、飼い主同士の交流も始まった。

 ネコは天草市のYさん(69)方で3年ほど前に生まれた雄の雑種で、名前は「たま」。生後半年で姿を消したが、昨年秋に帰ってきた。手入れされ、毛並みがきれいだったため、「どなたかこのネコを飼っているんですか」と書いた紙をたたみ、首輪にくくりつけた。数日後、首輪に「大人の方ですか。字がきれいですから」との返事を下げてきた。

 ネコの首に袋をぶら下げ、何度か手紙をやりとりしたところ、相手は近所に住む高校1年生のUさん(当時は中学3年生)とわかった。

 Uさん方では一昨年夏、家の前にいたネコに祖母のTさん(74)が気づき、餌をやったらそのまま居ついた。U家では「小豆のようにかわいい」と「あずきち」と呼び、Uさんと姉(同高3年)が風呂に入れ、ブラシをかけ、添い寝をしてかわいがった。

 2軒の飼い主を二つの名前で行き来するネコが運ぶ手紙は「きょうは元気でしたよ」などとネコの話題が中心。幸子さんが首輪にリボンをつけて送り出すと、奈実さんが「首飾りをありがとうございます」と返事をよこす。高校受験を控えた奈実さんが「高校で一生懸命勉強したい」と抱負を書いてきたこともあった。

 2軒の距離は200メートルほどだが、ネコを見た近所の人の話では、犬を飼っている家を避け、塀の上や農道を大回りして500メートルほど歩いて往復しているらしい。

 Uさんは勉強や部活動で忙しいが「これからもあずきちのことを手紙に書いていきたい」と言い、Yさんも「せっかくネコを通じて知り合ったので、やりとりはできるだけ続けたい」と話した。

[ 2008/07/03 朝日新聞]
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 ヒトなど脊椎動物、祖先はナメクジウオの仲間…ゲノム解読で

 人など脊椎動物の祖先は、これまで考えられていたホヤ類ではなく、ナメクジウオの仲間であることを、日米英など国際チームが突き止めた。ナメクジウオの全遺伝情報(ゲノム)を解読し、ヒト、ホヤなどと比較したもので、成果は19日付の科学誌ネイチャーに掲載される。

 哺乳類や魚類など背骨を持つ脊椎動物は、5億2000万年以上前に、背骨の原形である棒状組織「脊索(せきさく)」を持つ脊索動物から進化したと考えられている。脊索動物には脊索が尾側にある尾索動物のホヤ類と、頭部から尾部まである頭索動物のナメクジウオ類があるが、詳しい進化の過程は分からなかった。

 研究チームは、約5億個の化学物質(塩基)からなるナメクジウオのゲノムを解読、約2万1600個の遺伝子を発見した。すでにゲノム解読されているホヤ、ヒトと比較した結果、脊索動物の中でナメクジウオが最も原始的であることがわかった。

 これは、脊椎動物がナメクジウオ類から直接進化したことを裏付けるもので、ホヤ類を祖先と見る従来の説を覆す結果となった。

 研究リーダーの一人である京都大学の佐藤矩行教授(動物学)は「ダーウィン以来の懸案だった脊椎動物の起源が初めてはっきりした」と話している。

[ 2008/06/19 読売新聞]
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 猫の餌付け注意され逆ギレ、殺人容疑 近所から苦情

 自宅のあるアパート敷地内で野良猫に餌付けしていたことをめぐるトラブルで大家ら2人を刺したり、切りつけたりしたとして、川崎臨港署は5日、川崎市川崎区浜町3丁目、無職T容疑者(69)を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕した。
 大家がまもなく死亡したため、同署は殺人容疑に切り替えて調べている。T容疑者は「酒に酔っていてよく覚えていない」などと供述しているという。

 調べでは、T容疑者は5日午後3時40分ごろ、野良猫に餌をやらないように注意されたことに腹を立て、住んでいるアパートの2階の外廊下で大家のKさん(76)の首や背中をサバイバルナイフ(刃渡り16.5センチ)で数回刺した上、駆けつけたKさんの長男の妻(42)の顔を切りつけ、けがをさせた疑い。

 同署によると、T容疑者は4日に家賃を払った際、Kさんに餌をやらないよう注意され、5日も同じことを言われて腹が立ったなどと話している。
 このアパート周辺では、猫の尿などで悪臭が漂っていると、住民からKさんに苦情が寄せられていたという。

[ 2008/06/06 朝日新聞]
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 救助犬を救え、企業支援の打ち切りでNPOが財政難に

 阪神大震災を契機に発足し、災害時に行方不明者を捜索する救助犬を派遣しているNPO法人「日本レスキュー協会」(兵庫県伊丹市)が、支援企業からの協力打ち切りなどで財政難に陥っている。このままでは飼育している救助犬の頭数を減らさなければならない状況で、隊員らはこれまで週末だけ実施していた街頭での募金活動を10月から平日にも行うなど、訓練の時間を割いて、歳末の街頭で支援を訴えている。

 同協会は、震災時にスイスなどから救助犬が派遣されたのを手本に、震災から約8か月後に結成された。現在、救助犬のラブラドール・レトリバー6頭や仮設住宅を慰問するセラピー犬4頭など計29頭と、隊員ら10人が所属。月600万円の経費は、会員約1800人からの会費や募金で賄っている。

 2003年12月のイラン南東部地震や今年7月の新潟県中越沖地震など国内外の災害現場に計18回、延べ51頭の救助犬が出動。優れた嗅覚(きゅうかく)を生かして生存者2人と54遺体を発見した。実績が評価され、東京都、兵庫県や大阪市、神戸市など16自治体と災害時の出動協定を結び、兵庫県の防災訓練に毎年参加している。

 ところが、犬舎として使っていた土地・建物の賃借契約が切れたため、今年3月に犬舎を協会敷地内に建設したことに加え、毎月150万円を援助してくれた企業から今年5月、打ち切りの申し出があり、大幅な赤字になっているという。寄付の申し込みは、同協会の郵便口座(00930・2・22901)へ。

[ 2007/12/27 読売新聞]
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 老犬が認知症女性救う、氷点下の公園で一夜寄り添い

 茨城県東海村の認知症の女性(73)が5日朝から行方不明となり、約30時間後に自宅から約5キロ離れた同県ひたちなか市の公園で無事、保護された。

 氷点下の屋外で一夜を過ごしたとみられるが、女性の傍らには中型犬(雑種、オス)が寄り添っており、ひたちなか西署は「犬を抱いていたため毛布代わりとなり、体温低下が避けられたのではないか」と話している。

 同署によると、女性は5日午前7時半過ぎ、家族が目を離したすきに自宅から姿が見えなくなった。セーターに薄手のジャンパーという軽装だった。家族の捜索願を受けて同署や消防団で捜索していたが、6日午後1時ごろ、たまたま公園を通りかかった男性が見つけ、女性と犬を同署に連れてきた。女性は自宅から公園までの道のりを歩いてきたとみられる。

 犬は女性の飼い犬ではなく、体長約1メートルの老犬。署員が女性に事情を聞いている間も女性のひざに乗るなどよくなついていたという。ひたちなか市に隣接する水戸市は6日未明、最低気温マイナス2、2度と、この冬一番の冷え込みだった。水戸市消防本部は「(この服装で)じっとしていたら、2時間程度で凍死していた可能性がある」と指摘した。女性は「寒くなかった」と話しているという。

[ 2007/12/07 読売新聞]
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 補助犬連れでも就労しやすく 法改正、企業に受け入れ義務化

 補助犬(盲導犬・介助犬・聴導犬)を連れた障害者の受け入れを企業に義務づけることなどを盛り込んだ改正身体障害者補助犬法が28日午前の参院本会議で、全会一致で可決され、成立した。

 来年4月に施行され、同10月から企業の受け入れが義務化される。

 対象となるのは、障害者の雇用が義務化されている常勤労働者56人以上の企業。また、都道府県に障害者や企業などからの苦情や相談を受け付ける窓口を設け、助言や指導を行うことも盛り込んだ。

 同法は2002年に施行。認定を受けた補助犬を連れた障害者の受け入れを交通機関や公共施設、不特定多数が利用するデパートやホテルなどに義務付けた。しかし、企業は努力義務とされたことから、補助犬同伴を理由に就職を断られる例が報告されており、義務化を求める声が補助犬の使用者から相次いでいた。

[ 2007/11/28 読売新聞]
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 叙勲:皇居・宮殿に初めて盲導犬 天皇陛下が受章者を祝福

 秋の叙勲受章者らを天皇陛下がお祝いする行事が7日あり、皇居・宮殿に初めて盲導犬が入った。旭日双光章を受けた元京都府視覚障害者協会会長、福嶋慎一さん(74)の「ルカ」で、ラブラドルレトリバーの4歳のオス。

 陛下は宮殿・豊明殿などで約1600人の受章者らを祝福。その後、福嶋さんの手を握り、「(盲導犬とは)もう何年くらいになりますか」「よくついてきますか」などと声をかけた。ルカは、肌色の服を着せてもらい、福嶋さんの横におとなしく座っていた。

 福嶋さんは全盲で視覚障害1級の認定を受けており、外出時にはいつもルカを伴い、2年半、一緒に生活している。盲導犬の同伴を申請し、許可された。宮内庁によると、盲導犬の同伴申請も初めてだったという。

 福嶋さんは「(盲導犬を)入れていただき本当にありがたい。社会に盲導犬への理解が広がる大きなステップになるのでは」と話した。

[ 2007/11/18 毎日新聞]
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 ペットフードも偽装 使ってないのに「ササミ」「ビーフ」

 ドッグフード製造・販売会社「サンライズ」(大阪市中央区)が、看板商品の原材料名について、実際には使っていないのに「ササミ」「ビーフ」と表示するなどして販売していたことがわかった。

 ペットフードを巡っては直接規制する法令がなく、農林水産省と環境省が法規制を視野に検討を進めている。今回の問題は、今後の検討に影響を与えそうだ。

 問題の商品は、「ほねっこ」「ゴン太のふっくらソフト」。1か月あたりの出荷量はそれぞれ約80トンと約770トン。読売新聞が24日、不正表示について文書で質問したところ、サンライズは30日に事実関係を認めた。「ほねっこ」の一部は今年2月から10月にかけ、ササミを使っていないのに原材料名に表示し、混入した白身魚は表記していなかった。「ふっくらソフト」は昨年10月から今年7月にかけ、牛肉を使用していないのに「ビーフ」と表示していた。

 同社は「ササミを調達できない時、栄養価を落としてはいけないと考え、代わりに魚を入れた」などと説明。中田立治社長もこれらの事実を把握しており、「認識が甘かった」と話しているという。

[ 2007/10/31 読売新聞]
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 犬鑑札:デザイン変更 ファッション性高め装着率アップへ

 飼い犬に義務づけられているがあまり付けられない「鑑札」のデザインを、東京・世田谷保健所は09年度から変えることを決めた。著名な商品デザイナーに委託してファッション性を高め、装着率を上げて、殺処分される迷い犬を減らす狙い。鑑札は今春からデザインが自由化されたが、変更方針を明らかにしたのは初。同様の悩みを抱える他の自治体にも影響を与えそうだ。

 デザインを担当するのは、携帯電話や電気製品など多くの商品デザインを手がけ、毎日デザイン賞も受賞した深澤直人さん(51)。現在の鑑札は縦35ミリ・横25ミリの楕円(だえん)形のステンレス製で、デザインは50年以上、ほぼ変わっていない。

 迷子になったり放置された犬が保健所に保護された場合、鑑札を付けていれば飼い主が分かるが、付けておらず飼い主が見つからないと、1週間程度で殺処分されることが多い。非政府組織(NGO)「地球生物会議」によると、05年度の殺処分は全国で13万頭を超えるという。

 処分される犬の問題に取り組む世田谷文化生活情報センター・生活工房の「ただのいぬ。プロジェクト」が飼い主にアンケートしたところ、付けない主な理由は▽小型犬には大きい▽おしゃれじゃない▽取り付けが難しい−−などだった。このため同プロジェクトは、厚生労働省が3月に鑑札のデザインを自由化したことを受け、同保健所に見直しを提案、採用された。

 同プロジェクトのメンバーで、保健所に保護された犬の写真集も出版したカメラマン、服部貴康さん(37)は「すべての犬が登録され、鑑札をつければ処分数は半減するはず。車のナンバープレートのように鑑札が当たり前の社会になってほしい」と話す。

[ 2007/08/14 毎日新聞]
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 空の旅 ブルドッグお断り JAL「衰弱の危険」

 日本航空は20日から、ペットとして人気のブルドッグの航空機内への積み込みを規制する。ペットの動物は貨物室で専用のかごに入れられて運ばれるが、犬の中でもとくに衰弱するケースが目立つからだ。

 規制されるのはブルドッグとフレンチブルドッグ。国内、国際線の全便で、乗客が空港カウンターで預ける受託手荷物と、搭乗しないで預ける貨物としての受け入れを、ともに中止する。日航では犬、猫、ウサギ、小鳥などを航空機で運べるが、特定の犬種の規制は初めてとなる。盲導犬などを除いて客室へのペットの持ち込みは元々できない。

 旅客機の貨物室は空調装置によって気温15〜30度、湿度20%以下に保たれる。だが、とくに夏季は機内への積み込みや荷下ろし時、舗装された空港の駐機場の上や貨物室はかなり高温になることがある。

 日航はペットの体調を崩さないようになるべく屋内や日陰で保管するなどしているが、鼻が短いブルドッグは呼吸による体温調整が苦手で暑さに弱いため、ほかの犬種より衰弱する割合が高く、死んだケースもあった。

 全日空も5月から国際線の貨物便に限って、ブルドッグの受け入れをやめている。

 東京都内の獣医師によると、体温調整が苦手なブルドッグは夏は冷房の利いた室内で飼い、外出させない飼い主も多いという。

[ 2007/07/06 朝日新聞]
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 イエネコの祖先はリビアヤマネコ、遺伝子解析で判明

 ペットのイエネコの祖先は、中東の砂漠などに生息するリビアヤマネコであることが、世界の1000匹近いネコの遺伝子を解析してわかったと、米英独などの国際チームが、29日の米科学誌サイエンス(電子版)に発表した。

 イエネコの祖先はこれまでも、体の形などからリビアヤマネコと考えられてきたが、遺伝子で裏付けられた格好だ。

 国際チームは、欧州や中東、中央アジア、南アフリカ、中国に生息する野生のネコと、世界のイエネコの計979匹について、母ネコから受け継がれる「ミトコンドリアDNA」の遺伝子を解析。その結果、いずれのイエネコも、約13万年前に中東の砂漠などに生息していたリビアヤマネコが共通の祖先であると判明した。

 リビアヤマネコは、約9500年前から農作物を狙うネズミを退治する家畜として飼われ始め、その後、世界各地にペットとして広まっていったと考えられる。

[ 2007/06/29 読売新聞]
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 ペット飼育可のマンション、首都圏で初めて7割超える

 首都圏で2006年に発売されたマンションのうち、ペットが飼える戸数の比率が初めて7割を超えたことが、民間調査会社の不動産経済研究所(東京都新宿区)の調査で分かった。

 かつてのマンションは、周囲の迷惑になるなどの理由でペットを飼えない物件が多かった。ペットブームを背景に、ペット飼育を認める分譲会社が増えており、マンションでもペット愛好家が市民権を得たようだ。

 同研究所によると、06年に首都圏で発売されたマンションで、ペットが飼える戸数は5万5511戸に達した。全体に占める比率は74・5%で、前年調査より10・1ポイント増えた。1998年の調査では、ペットが飼えるマンションの発売戸数は709戸で、全体に占める比率は1%程度だった。

 比率を地域別でみると、東京都23区で73・0%、23区以外の東京都で80・1%、埼玉県75・4%、千葉県74・7%、神奈川県73・9%と、首都圏の全エリアで7割を超えた。

 さらに、「足洗い場」や、毛づくろいをする「グルーミング室」、ひもなしで犬を自由に遊ばせる「ドッグラン」などペット用の設備を充実させるマンションも増えているという。

[ 2007/06/03 読売新聞]
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 二足歩行:地上でなく樹上で始まった可能性 英研究チーム

 ヒトの特徴的な行動の二足歩行が、地上でなく樹上で始まった可能性があることを、英バーミンガム大などの研究チームが発見した。オランウータンの行動観察から突き止めた。二足歩行の起源やヒトへの進化を考える上で注目されそうだ。1日発行の米科学誌サイエンスに発表した。

 類人猿が四足歩行で地上に降りて歩き始めた理由の一つは、気候変動で森が減少して樹上の食糧が乏しくなったためと考えられている。その後、手を地面につけて歩くナックルウオーキングに発展し、300万〜400万年前に現れたヒトの祖先が二足歩行を始めたとされる。

 研究チームは1年間、インドネシアの森に暮らす野生のオランウータンの行動を観察。断面積4平方センチ未満のたわみやすい枝の移動時には、腕でバランスを取りながら二足歩行していたのが約22%で、四足歩行の約16%を上回っていることが判明。残りは枝にぶらさがって移動していた。断面積20平方センチより太い枝では、四足歩行が移動手段の約80%を占めた。

 研究チームは「生活のほとんどを森の中で過ごすオランウータンにとっても、二足歩行は便利な方法だ」と指摘する。

[ 2007/06/01 毎日新聞]
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 狂犬病の予防接種率が低下、室内ペット化で未登録増加

 かつて100%近かった狂犬病の予防接種率が低下している。厚生労働省は、すでに50%前後まで落ち込んでいるとみており、「海外からウイルスが侵入すれば危険な状況」と指摘する。飼い主のモラルの低下により、「狂犬病は過去の感染症」とは言い切れない事態となっている。

 3月初め、東京都品川区の大井ふ頭。飼い犬を自由に遊ばせることができる広場「ドッグラン」で、10頭ほどの犬が走り回っていた。

 中年の飼い主夫婦の愛犬は生後6か月の雑種犬。狂犬病の予防接種を受けたことがないが、夫婦は「普段は家の中にいるから大丈夫」と話す。「忙しいから」という理由で、自治体への犬の登録もしていないため、集団接種の日時を知らせるはがきも届かない。

 狂犬病は、世界各国で今も脅威となっている感染症だ。昨年、フィリピンで犬にかまれた男性2人が、国内で36年ぶりに発症、死亡した。世界保健機関(WHO)は、狂犬病のウイルスが侵入した場合、その国での感染拡大を防ぐことができる接種率を「70%以上」としている。

 厚労省によると、ペットとして自治体に登録されている犬の狂犬病ワクチンの接種率は、1985年にほぼ100%だったが、2005年度は74%にまで落ち込んだ。

 しかし、実態はさらに深刻だ。近年、未登録の犬が増加し、ペットフード工業会(東京都)が推計した飼育頭数(06年)が約1208万頭だったのに対し、登録数(05年度)は約653万頭にとどまった。同省は実際の接種率を、「50%前後」とみる。

 自治体は接種率を上げようと啓発活動に躍起で、東京の新宿区保健所は、3年以上接種を受けさせていない飼い主に電話で“督促”している。しかし、「小型犬で外に出ないから必要ない」「国内ではもう狂犬病が発生していない」「夜に病院がやっていないので仕方がない」――といった理由で、応じない飼い主もいるという。

 狂犬病予防法は、年に一度、犬の予防接種を行うことを定め、違反すると最高20万円の罰金刑だが、接種していないことの立証が難しく、厚労省によると、飼い主への適用例はほとんどない。都内のある動物病院の院長も、「『注射しました』と言われれば信じるしかない」と語る。

[ 2007/04/02 読売新聞]
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 犬のふんの放置に最高10万円の罰金 芦屋市が条例可決

 兵庫県芦屋市議会は19日、市内の公園や道路で路上喫煙や飼い犬のふんの放置を禁じる「清潔で安全・快適な生活環境の確保に関する条例案」を全会一致で可決した。

 6月1日から施行する。JR芦屋駅前などを市長が「喫煙禁止区域」に指定し、路上喫煙に最高で5万円の過料を科すほか、犬のふんの放置や落書きに最高で10万円の罰金を設けた。

[ 2007/03/19 朝日新聞]
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 ネコの尿でショート? 川崎で2棟全焼火災

 7日午前6時10分頃、川崎市高津区末長、建設会社社長Nさん方から出火、木造2階建て同住宅約150平方メートルと、 隣のNさんの長男方約150平方メートルの2棟を全焼した。けが人はなかった。

 高津署の調べによると、延長コードのコンセント付近の燃え方が激しかった。Nさんが飼っているネコの尿がかかりショートした可能性もあると見て調べている。 

[ 2007/03/08 読売新聞]
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 ネコ次々譲り受け虐待、愛護法違反で男逮捕

 動物病院から猫を譲り受けては虐待していたとして、神奈川県警南署は16日にも、横浜市内の無職男(42)を動物愛護法違反の疑いで逮捕する。

 横浜市獣医師会が昨年10月、この男が猫を引き取りに来ても譲渡しないように注意する文書を市内の動物病院に出しており、11月時点では6匹の被害が確認されているという。

 調べによると、男は昨年9月ごろから、同市内の動物病院で引き取り手がなくて処分される猫を無料で譲り受けていたが、猫は相次いで行方不明になり、舌を切られたり、腰の骨を折られたりした猫もいたという。昨年11月上旬には、生後数か月の猫のツメが抜けてしまったとして、譲り受けた病院に受診に来ていた。

 南署が男の自宅を捜索した際は、死んだ猫も見つかっており、同署で虐待の動機を追及する。同市獣医師会によると、動物病院に届けられた猫は、引き取り希望者の身元を確認し、きちんと飼えると判断した場合に譲渡しているという。

[ 2007/01/16 読売新聞]
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 両生類絶滅させるカエル・ツボカビ症、国内で初確認

 世界各地でカエルなどの両生類に壊滅的な打撃を与えてきたカエル・ツボカビ症が、日本でも見つかった。アジアでは初の確認だ。人間などには感染しないが、野外に広がると根絶できず、生態系に深刻な影響を及ぼす恐れがある。日本野生動物医学会、日本爬虫(はちゅう)両棲(りょうせい)類学会、世界自然保護基金(WWF)ジャパンなどは13日に、検疫の強化や販売・流通の監視などを訴える緊急事態宣言を共同で出す予定だ。

 ツボカビ症が見つかったのは、東京都内で個人がペットとして飼っていた中南米産のカエル。昨年11〜12月に、11種35匹中14匹が次々と死んだ。麻布大学での検査で、12月25日にツボカビ症と確認された。10月末に購入したカエルから感染した可能性が高い。今年に入り、関東地方のペット小売店でも中南米産のカエルが陽性と分かった。

 ツボカビ症は、90年代に豪州でカエルの激減を招いた病気として、98年に初めて報告された。以後、米国や中南米、アフリカ、欧州などで相次いで流行が確認された。食物連鎖を通じて、確実に生態系に打撃を与えていると考えられている。

 中米パナマでは両生類48種が感染し、個体数が9割減った。95年に侵入し年平均28キロの速さで西から東に広がったことが後の調査で分かった。2カ月で野生のカエルが絶滅した地域もあり、二十数種のカエルを動物園などで保護する「両生類箱船計画」が始まった。

 ツボカビは水の中で数週間生き続け、野外へ広がってしまうと根絶は不可能だ。渓流が多い日本では繁殖しやすいとも指摘される。また、ペット飼育で感染が広がる可能性も高く、関係者は危機感を強めている。

 関係学会など16団体の緊急事態宣言は「死んだカエルを飼育していた水を、野外に排水することは禁物」と訴え、輸入・販売業者にも「カエルが感染していないことを確認してほしい」と呼び掛ける。

 宇根有美・麻布大助教授(獣医学)は「飼っているカエルに少しでも異状を感じたら、獣医師に相談してほしい。消毒法や治療法があり、人にはうつらない。飼育を放棄して、屋外に放すことだけはしないで」と言う。

[ 2007/01/12 朝日新聞]
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 横浜の男性が狂犬病発症 「比で犬にかまれた」

 横浜市は22日、フィリピンに滞在し横浜市内の家族宅に一時帰国した男性(65)が、狂犬病を発症したと発表した。
 男性は市内の病院に入院しており、重症。フィリピンで犬にかまれて感染したとみられる。

 市感染症課によると、男性は10月22日に帰国した。2年前からフィリピンで暮らしており、家族には「8月ごろ右手首を犬にかまれた」と話していたという。
 11月中旬から発熱や肩の痛みを訴え、病院で診察を受けたが悪化。20日に、水や風を恐れる狂犬病特有の症状が出て入院した。唾液(だえき)と血液を国立感染症研究所で調べた結果、狂犬病ウイルスの遺伝子が確認された。

 狂犬病では、フィリピンで犬にかまれた京都市の男性が帰国後の11月に発症し死亡している。
 70年以来の国内発症例となったこのケースに続く事態に、厚生労働省は、フィリピンでの狂犬病の発生状況を調べるほか、注意を呼びかけるポスターを全国の空港や港などに掲示するなどの対策に乗り出すことを決めた。

 厚労省は「狂犬病による死者は世界で年間5万5000人とも推計されるが、海外に渡航する日本人は増えており、36年間もなかったことが驚きなのかもしれない」としている。

[ 2006/11/22 朝日新聞]
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 狂犬病:比で犬にかまれ、京都の男性重体 36年ぶり発症

 厚生労働省は16日、京都市の60歳代の男性がフィリピンで犬にかまれ、国内で狂犬病を発症したと発表した。男性は意識不明の重体。
 国内で狂犬病が発生したのは54年が最後で、国外で感染して国内で発病が確認されたのは36年ぶり。厚労省は、狂犬病ウイルスは通常、ヒトからヒトへ感染しないため、この男性から感染が拡大する恐れはないとしている。

 狂犬病は発病後の有効な治療法はないとされ、死亡率はほぼ100%。ただ、かまれた直後や事前にワクチンを接種すれば発病は予防できる。

 厚労省によると、この男性は今年8月末、フィリピンで野良犬にかまれた。
 11月1日に帰国後、9日に発熱など風邪のような症状を示し、13日に京都市内の病院に入院。14日に国立感染症研究所に連絡があり、16日になって男性から狂犬病ウイルス遺伝子が確認された。潜伏期間は1〜3カ月程度とされている。

 WHO(世界保健機関)によると、狂犬病による死者は世界では04年の1年間で、推定5万5000人。フィリピンでは、04年は248人が死亡、犬では1546頭が発生している。日本では、50年施行の狂犬病予防法で、飼い犬へのワクチン接種が義務付けられた。

[ 2006/11/17 毎日新聞]
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 犬に食わせる夫婦げんか?ペット飼ったら4割減った

 今どきの夫婦の“かすがい”は、子供ではなくペットたち。
 犬や猫を飼っている中高年の約4割が、「犬や猫のおかげで夫婦げんかが減った」と考えていることが、ペットフード工業会のアンケートでわかった。

 ペットを介して家族のコミュニケーションも増えており、犬や猫は家族をまとめる役目を果たしているのかもしれない。

 同工業会は10月上旬、退職を控えた世代のペットに対する意識を調べるため、犬か猫を飼っている50代の男性会社員と、この条件の夫を持つ専業主婦の男女各100人に、インターネットによる調査を実施した。

 その結果、「ペットを飼うことで夫婦げんかが減ったか」という質問には、12・5%が「そう思う」、25・5%が「やや思う」と答え、約4割が効用を感じていた。
さらに、「減った」と考える人のうち「半分以下になった」と答えた人は8割を超えた。「家族や夫婦のコミュニケーションが増えたか」との問いにも、約8割が肯定的に答えた。

[ 2006/11/15 読売新聞]
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 身体障害者補助犬受け入れを 法改正求め10万人署名

 職場や生活の場で、同伴を拒まないで。
 補助犬をつれて仕事をしたり、住宅を借りたりできるよう、補助犬使用者の団体が14日、身体障害者補助犬法の改正を求め、衆参両院に約10万人分の請願署名を提出した。

 補助犬には、盲導犬や介助犬、聴導犬がいる。補助犬法では、飲食店など公共の場や交通機関で補助犬の同伴を拒んではならないとされた。
 しかし民間の住居、職場、学校については、受け入れが努力義務にとどまっており、義務化するよう法改正を求めている。

 この日開かれた超党派の議連の総会に、介助犬や盲導犬の使用者9人が出席、津島雄二会長(自民)に署名を手渡した。
 議連は「職場の受け入れ義務化などの改正案を、今国会に提出できるよう目指す」としている。

[ 2006/11/15 朝日新聞]
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 猫の尿:臭いにおいは特有のたんぱく質で作成

 猫の尿のにおいのもとになる物質は猫特有のたんぱく質「コーキシン」で作られていることを、理化学研究所と岩手大のグループが突き止めた。飼い猫の尿のにおいに悩む人は少なくないだけに、研究グループは「コーキシンの合成を抑制できる物質を開発して猫に食べさせると、消臭に役立つだろう」と話している。20日付の米科学誌「ケミストリー&バイオロジー」電子版に掲載される。

 一般に、人間やほ乳動物の尿にたんぱく質が混じると、腎臓機能の障害を示す兆候とされる。しかし猫の場合、健康であっても尿に大量のたんぱく質が含まれている。
 グループは03年、尿中たんぱく質の90%以上が、腎臓で作られる猫特有のたんぱく質で占められていることを発見。猫が好奇心の強い動物であることから、「コーキシン」と命名した。

 その後、コーキシンがどんな働きをするか解明するために実験を重ねたところ、尿の中のある物質にコーキシンを混ぜると、この物質が分解され、猫の尿にだけ存在し、においの原因となるアミノ酸「フェリニン」ができることが判明。コーキシンとフェリニンは猫が成長するにつれて増えることも分かった。

 獣医師で理研の宮崎雅雄グループディレクターは「コーキシンとフェリニンは、雄の方が雌や去勢したオスより約4倍も多かった。異性をひきつけるフェロモンと関係するかもしれない」と話している。

[ 2006/10/21 毎日新聞]
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 中国で狂犬病流行、当局警戒強める 大規模処分の地域も

 中国各地で狂犬病が流行し、当局は警戒を強めている。7月に全国で237人が狂犬病を発症して死亡し、感染防止のために大規模な犬の処分を行う地域も出てきた。夏で薄着で出歩く人が多くなったことに加え、ペットブームで犬を飼う家庭が多くなったことも原因として指摘されている。

 報道によると、北京で6月に約1万5000人が犬にかまれるなどして病院で診察を受け、1月の約8000人から増え続けているという。市内45の病院に狂犬病の専門受診窓口が設けられ、24時間態勢で診療にあたっている。

 南西部の雲南省牟定県では7月末、狂犬病の流行を防ぐため犬5万匹が処分された。同県では今年約360人が犬にかまれて3人が死亡したという。16人が死亡した山東省済寧市でも今月、狂犬病の症例が確認された16の村の半径5キロ以内にいる犬をすべて処分した。

 中国では経済成長に伴いペットを飼う人が急増。全国で約1億匹いるとみられる犬や猫などのペットは、10年には1億5000万匹に増えると予想される。今年はイヌ年とあって年初に犬を飼い始める人も多かった。しかし、犬に狂犬病の予防接種を受けさせる飼い主は非常に少ないという。

[ 2006/08/24 朝日新聞]
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 狂犬病で死亡16人、中国・済寧市でも「犬狩り」

 中国雲南省の牟定県当局が先月、狂犬病の拡大を防ぐため県内の犬約5万匹を殺したのに続き、山東省済寧市でも、このほど、同じ理由による犬の処分が始まった。
 今年、狂犬病の症例が確認された同市内16か村の半径5キロ以内にいる犬は、すべて殺されるという。

 新華社電によると、同市で今年、狂犬病で死亡した人は16人に上る。同電は、狂犬病が「生産、生活、社会の安定に重大な影響を及ぼしている」と報じた。済寧市の犬の総数は50万匹前後という。16か村周辺で殺される犬の数は不明。

 中国では、狂犬病の脅威は深刻で、昨年は2545人が死亡した。伝染病では、肺結核の6713人に次いで多い。ただ、犬の大量抹殺で狂犬病被害を防ごうとする姿勢には、中国国内でも疑問の声が上がっている。

[ 2006/08/04 読売新聞]
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 狂犬病防止で犬5万匹を一斉処分…中国・雲南省牟定県

 31日付の中国各紙によると、中国雲南省牟定県の県政府が狂犬病による人の犠牲を食い止めるためとして、7月25日〜30日の間、警察・軍用犬を除く県内の犬約5万匹を残らず殺す一斉活動を行った。
 これまでに90%以上の犬が殺されたという。

 同県では4月以来、3人が狂犬病で死亡。その後も犬が人をかんだとの情報が相次ぎ、県政府は、公安局長をトップにした「打狗(犬退治)隊」を組織、厳しい「犬狩り」を行った。

 街頭でペットを殴り殺された女性がいた。車の検問で見つかった犬は、その場で殺された。安楽死させられた犬もいた。飼い主には、1匹5元(約70円)の補償金が支払われたという。

 県当局者は31日、本紙に対し、「狂犬病の深刻さも知らず、残酷と言う人がいるかもしれない。我々は民衆を守るため、(犬の処分を命じる)文書を出したのだ」と語った。

[ 2006/07/31 読売新聞]
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 身障者補助犬法:同伴拒否時の相談窓口設置を 厚労省

 身体障害者補助犬法の見直しを考える厚生労働省の検討会が12日、開かれた。自治体の福祉担当課に窓口を設け、同伴拒否を受けた時などに相談できる体制の整備を提案するなど、検討会としての意見をまとめた。3回目の今回が最後で、今月中をめどに「身体障害者補助犬を推進する議員の会」(会長・津島雄二衆院議員)に報告書を提出する。

 検討会では、自治体の相談窓口について、マニュアルを作り、飲食店などの衛生管理をする保健所と連携して相談に対応すべきだ、との意見で一致した。一方、現行では努力規定に過ぎない民間の住宅や職場での同伴受け入れを義務化することは「将来的な目標とするが、義務化は社会の理解を広めたうえでの到達点であり更なる検討が必要」とした。

 補助犬の普及啓発については「学校教育の中に組み込むべきだ」「障害者週間のように集中的な期間を設け補助犬をPRできないか」などの意見が出された。

[ 2006/05/12 毎日新聞]
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 補助犬の受け入れで検討会 身障者補助犬法巡り厚労省

 厚生労働省は22日、身体障害者が同伴する盲導犬、介助犬、聴導犬の受け入れについての検討会を発足させた。公共施設や飲食店、宿泊施設などに受け入れを義務づけた「身体障害者補助犬法」が03年10月に完全施行された後も一部で拒否される例が続いていることから、相談機関の整備や法違反に対する指導、罰則のあり方などについて4月中に報告をまとめる予定だ。

 同法には施行3年後をめどに見直しを検討する規定があり、これに基づいて検討会がつくられた。障害福祉関係者や自治体職員、大学教授など10人の委員で構成。今後、関係団体からヒアリングをするなどして検討を進めていく。

 同法は補助犬の同伴について、国、自治体、公共交通事業者は02年10月から、その他の「不特定多数の者が利用する施設」については03年10月から受け入れを原則、義務づけた。

 しかし、関係団体の最近の調査ではレストラン、スーパー、ホテルなどの施設やタクシーで「同伴を拒否された経験がある」人が約6割にのぼっている。障害者側はトラブルの相談・救済機関の設置や、違反に対する罰則の創設などを求めている。現在は努力規定にとどまる一般企業や賃貸住宅での受け入れについても義務化を求める声がある。

[ 2006/03/23 朝日新聞]
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 「飼いネコを外に出すな」独農業省、鳥インフルエンザで

 ドイツ農業省は2日、鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に感染した白鳥やカモが見つかった地域の住民に対して、ペットのネコを屋外に出さず、イヌは必ず綱を付けて散歩させるよう異例の対応を求めた。北東部で死んだネコからウイルスが検出され、ペットを介した感染拡大を懸念したためだ。

 ドイツでは先月中旬以降、渡り鳥が飛来する北東の海岸部や西、南部の湖などで100羽以上の感染が確認され、研究機関はネコから検出したウイルスが人に感染するかの調査を急いでいる。

 農業省は、感染した鳥がいた半径3キロ以内でイヌやネコを放し飼いなどにせず、飼い主や周辺の人々が下痢や発熱などの症状を訴えた場合は届け出るよう促した。またニワトリなどの飼育場所に特定の関係者以外が立ち入らないよう強く求めた。

 ドイツでは8世帯に1世帯がイヌを飼うなどペットの飼育が盛んで、ゼーホーファー農相は「徹底した予防が必要だが、人に感染するかどうかはまだ確定していない」と述べ、パニックに陥らないよう呼びかけた。

[ 2006/03/03 朝日新聞]
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 輸入の野鳥に足輪を義務化 国内産保護へ環境省方針

 環境省は国内産の野鳥の密猟を防ぐため、鳥獣保護法を改正し、輸入した野鳥に足輪をつけるよう義務づける方針を固めた。国内産は同法で捕獲が禁じられているが、輸入種と区別がつきにくいため密猟した鳥を輸入種と言い逃れるケースがあると指摘されてきた。輸入直後に足輪をつけることで識別できるようにする。これで足輪のない野鳥の飼育は違法となる。

 同法は、野鳥の捕獲を禁じたうえでメジロとホオジロについては、1羽に限り都道府県知事の許可を得て飼うことができると定めており、許可されると足輪をつける。ただ、密猟で捕獲された鳥の場合、足輪の規定がない輸入種との見分けが難しいといわれる。

 対象種は省令で定めるが、鳴き声がよく人気が高いメジロやオオルリが指定される見込み。

[ 2006/02/26 朝日新聞]
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 愛犬とバス旅行 千葉県企画、海ほたるなど回る

 愛犬と一緒に日帰りバス旅行を楽しむモニターツアーが24日あった。12匹のイヌと飼い主17人が、東京湾アクアラインの海ほたるなどの観光地を回った。

 千葉県が企画した。友人と参加した主婦Sさん(33)は「友だちとイヌ同伴で遊びに行けるめったにない機会」と喜んだ。県は25日にも1泊2日の愛犬同伴ツアーを予定。これら参加者の声を参考に企画内容を練って、旅行業者に採用を呼びかける。

[ 2006/02/25 朝日新聞]
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 成田空港に検疫犬 鳥インフルエンザなどの侵入防ぐ狙い

 肉や卵製品をかぎ分ける「検疫犬」2頭がオーストラリアから到着し、16日、成田空港の税関検査場前で、訓練用の肉製品を使った探知活動が披露された。

 検疫犬は、鳥インフルエンザや口蹄疫(こうていえき)などの家畜伝染病の侵入を水際で防ぐのがねらいで、国内で初めて導入された。

 2歳と1歳半のメスのビーグル犬で、税関の麻薬犬と区別するため、水色のベスト姿で活動する。ソーセージの入った手荷物を探知し、担当者の横にすわって合図した。

 家畜伝染病予防法で、検査証明書のないハムやソーセージは国内に持ち込むことはできないが、うっかり手荷物の中に入れてしまう旅客も少なくないという。

[ 2005/12/17 朝日新聞]
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 従業員2人レプトスピラ症、輸入モモンガから感染

 静岡市のペット輸入販売業者の男性従業員2人が、ペット用に輸入されたアメリカモモンガから、発熱などを引き起こし死亡することもある細菌性の「レプトスピラ症」に感染し、静岡市保健所に感染症発生の届け出があったことが26日分かった。2人は既に回復している。

 同保健所によると、2人は20代後半で、アメリカモモンガ約100匹の管理を担当。4月に1人が発熱や血尿などの症状で市内の病院に入院。検査の結果、レプトスピラ菌の感染が判明した。もう1人も6月に発症し、感染が確認された。

 レプトスピラはネズミやモモンガなどの「齧歯類」の多くが保菌しているとされ、遺伝子検査の結果、アメリカモモンガからの感染と分かった。し尿処理の際に感染した可能性が高いという。

[ 2005/09/26 日経新聞]
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 自然再生に向けた総合計画作成へ 環境など3省

 各地の国立公園などの周辺地域で生物の生態にあった自然再生に向けた総合計画づくりを、環境、国土交通、農林水産の3省が来年度から始める。動物専用の道をつくったり、森林を再生させたりなどが想定されている。希少生物を増加させるとともに、環境配慮型の公共事業を進める狙い。08年度にも具体的な計画をまとめる。

 まとまった自然環境が残されている28国立公園と55国定公園を核とし、周辺の自然を再生させて「緑の国土軸」を形成し、全国に張り巡らせる。

 3省は来年度、地域に固有のクマやタカ、シカなど指標になる動物を決め、どのように分布や数が減っていったかの履歴を調べる。そのうえで、開発や過疎による環境破壊や自然喪失が生態に与えた影響を分析し、保護や管理のための自然再生事業に乗り出す。

 例えば、青森県・下北半島では、78年の動物分布調査で半島つけ根部分でも確認されたツキノワグマが、03年の調査では、半島先端部に押し込められる形で孤立化していた。道路で生息域が分断されたり、人工林の影響でクマのエサとなる木の実が減ったことなどが原因とみられる。

 そこで、クマの通り道として、緑の動物専用道を整備したり、人工林をスギなどからブナ、ナラなど広葉樹に植え替えたりなどで、下北半島国定公園から、公園の周辺地域にあたる半島つけ根部分でも生息域の再生を図る。青森、秋田、岩手各県にまたがる十和田八幡平国立公園とを結んだ地域に生息域を広げることも考えられるという。

 東北地方を広範囲に移動する希少種のイヌワシの場合は、過疎化による里山の荒廃や農林業の停滞も一因となって生息域が限られたことから、個体ごとの競合が起きている。森林再生や里山整備で、多くの個体が行動できる圏域を確保する。

 計画の実施を通じ、環境省は生態系の保全、国交省は河川や道路の整備、農水省は農地の活性化や森林整備につなげたい考え。開発型の公共事業への批判が高まる中、「点」でとどまっている各省の自然再生型公共事業を面的に拡大する狙いもある。

 今回の計画は、98年に閣議決定された全国総合開発計画(5全総)に盛られた環境配慮の考え方に沿った。「生物多様性の確保という視点も含め、望ましい国土構造を支える自然のネットワークの重視」と挙げ、「環境全総」への視点を示していた。62年に初めて策定された全総は、開発優先と批判を浴び、5全総を最後に廃止された。

[ 2005/09/06 朝日新聞]
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 国連環境計画:大型類人猿が絶滅の危機と警告

 国連環境計画(UNEP、本部ナイロビ)の世界自然保護監視センターは1日、世界各地で木材伐採などの開発が進み、ゴリラやチンパンジー、オランウータンなどの大型類人猿が絶滅の危機にひんしていると警告する包括調査を発表した。

 インドネシアとマレーシアで現在の開発ペースが続けば、5年以内にオランウータンの生息地は47%も減少。特に現在約7300頭生息するスマトラ島のオランウータンは、50年後に250頭以下に激減する可能性があると警告している。

 また、西アフリカのナイジェリアとカメルーンに生息する西ローランドゴリラの亜種クロスリバーゴリラは、わずか約250〜280頭しか生息していないことを確認。ゴリラやチンパンジーの間ではエボラ出血熱が流行しており、詳細な調査が必要と訴えている。

 調査は大型類人猿が生息する世界23地域で実施。現状のまま開発が進めば、32年までに、オランウータンの生息地の99%、ゴリラの生息地の90%、チンパンジーの生息地の92%が大きな被害を受けると予測している。(ナイロビ共同)

[ 2005/09/02 毎日新聞]
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 タイワンザル全捕獲へ間近、駆除3年越し 和歌山

 野生化したタイワンザルの駆除を進める和歌山県の捕獲作戦が、大詰めを迎えている。02〜04年度にニホンザルとの交雑群など計242匹を駆除し、今年も6〜7月に29匹を安楽死させ、残りは30〜40匹とみられる。全頭捕獲に成功すれば、外来生物法施行後、全国初のケースとなる。

 同県のタイワンザルは和歌山市郊外の動物園から逃げ、山林で野生化した。農作物の被害に加え、ニホンザルと交雑し、生態系が乱されると指摘されてきた。今年6月施行の外来生物法でタイワンザルは特定外来生物に指定され、駆除の対象になった。

 02年7月の生息数は239〜250匹。県は大型捕獲オリ(縦・横24メートル、高さ5メートル)を2基設置、ミカンなどで餌付けして捕獲に乗り出した。

 今年度は、えさに新しいメニューを工夫、オリを2基増設し、小型の箱わなも導入した。この結果、6月7日から7月29日に計37匹の捕獲に成功し、残りは、今春生まれの子ザルを加えて、30〜40匹と推定される。

[ 2005/08/23 朝日新聞]
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