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◆ 動物に関る言葉のミニ辞典 ◆ の過去のお話(犬2)


話を入れ替えた折、削除した過去の分のお話です。






 犬々三年人一代
犬々三年

初めのうちは金も無いから生活もひきしめ、人との交際も地味にして、ただただ我慢して過ごし働きづめに働いています。
それを見た他人にイヌのようとののしられますが、年月の経つうちにその甲斐あって財産も出来、残りの一生をなに不自由なく暮らしていく者もあるということ。
節約を薦めることのたとえとして用いられます。
逆の意の「人々三年犬一代」を添えてもいうこともあります。

 犬の尾をくうて回るが如し
尾回し犬 犬が自分のしっぽをくわえようとすると、なかなかくわえられずぐるぐる回ることからから、いくら努力して思うようにいかないことをいいます。

 Let sleeping dogs lie.
inu_neru 眠っているイヌは寝かせておけ。余計なおせっかいをすると、ひどい目に合うことがあるので、かかわり合いにならないようにしなさいということ。さわらぬ神にたたりなしと同じ。

 犬骨折って鷹に取られる
怒る犬 鷹狩りでイヌが折角骨折って追い出した獲物をタカに取られるというところから、苦労してようやく得たものを、他人に奪われてしまうことをいいます。


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 厭(エン、オン、あきる、いとう、いや)
厭

「あきる」「みちたりる」「いやがる」「したがう」「おおいかくす」「とざす」「うなされる」「おさえる」の意の漢字。
厂とエンの合字。エンは庵に通じ、おおうの意味。厂は岩石の意味で、そこから岩石でおおう、押しつぶすの意味になります。
【例】厭世(えんせい):世の中を忌み嫌う。世の中がいやになる。

 狗(いぬ)猛ければすなわち酒酸(す)くして售(う)れず
ワンワンワンちゃん

韓非子が出典です。
酒屋の飼い犬が剛猛であると、客が寄り付かないために酒が売れ残り、腐って酸っぱくなってしまいます。
同じように、王の傍(そば)に姦臣がいると賢良の者が寄り付かず、やがて国は衰えてしまうということをいっています。 

 突(トツ、つ
突

「つく」「つきあたる」「ぶつかる」「つきでる」「しのぐ」「にわかに」「穿つ」の意の漢字。
穴と犬の合字。
あなから犬がだしぬけに飛び出す様から、つきでるの意味を表すようになりました。


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 旅の犬が尾をすぼめる
尾をすぼめる犬 自分が威張っていられる家などでは威勢がよいが、一歩外へ出るとからきし元気がなくなること。

 犬の子の徒(ただ)あるき
ただ歩き犬 犬の子があちらこちらを遊び歩くように、あちこち動き回るだけで、何の働きもしないことやそういう人をいいます。

 狩(シュ、か
狩

「かり」「周りを囲んで逃げないようにし動物を捕まえる」
「(人・火・犬)で囲んで追い立てる捕まえ方」の意の漢字。
犬の意味のケモノヘンと守の合字。
守は「宀(屋根)+ 寸(手)」で、枠の中に囲いこむことを意味することから、犬を使って枠の中へ動物を追い込むことを表します。


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 犬も朋輩鷹も朋輩(いぬもほうばいたかもほうばい)
朋輩犬

鷹狩のため、大名の家に飼われていたタカやイヌですが、イヌは下から鳥を追い立て、タカは空を飛んで鳥を捕らえるという仕事をしていました。同じ主人に仕える朋輩(仲間)は、たとえ性格が違っていたり、その受ける待遇は違っていても、、お互いに同僚として仲良く目的を果たさなければならないということです。

 狆(チン)がくしゃみをしたよう
ちんくしゃ 狆は目鼻がくしゃくしゃ集まった感じから「ちんくしゃ」ともいいますが・・・。ひどくまずい顔立ちのことです。

 哭(コク、な
哭

「なく」「大声をあげて泣く」「人の死を悲しんで声をあげて泣く礼」の意の漢字。
口口と犬の合字。
二口は多くの口のことで、人の死に臨んで、犬をいけにえとし、多くの人が口を開けて大声で泣くという意味を表します。


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 噛み合う犬は呼び難し
噛みそうなイヌ

喧嘩をして噛み合っている最中の犬を、いくら呼んでみてもこちらを向かないのと同様、人も当面する自身の問題にとらわれているときは、助言にも忠告にも耳を傾けようとしないものだということです。

 就(シュウ、ジュ、つ
就

「つく」「つきしたがう」「近づく」「おもむく」「そこへ行く」「身を寄せる」「とりかかる」「従事する」「成る」「出来上がる」の意の漢字。
京と犬の合字。
京は高い建物の象徴、高貴な家に飼われた番犬のさまから、つくの意味を表すようになりました。

 犬牙相制(けんがそうせい)
歯並びの良いイヌ

二国の境界を犬のきばがかみ合うように入りくませて牽制させること、あるいは互いに牽制しあっているさまをいいます。

 寝た犬に ふはとかぶさる 一葉哉
寝るイヌ

小林一茶の句。何気ない表現のなかに一茶の自然への親愛の情があり、ホッとする雰囲気があります。


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 尾を振る犬は叩かれず
尾を振るイヌ 「尾を振る」は、犬が尾を振って飼い主にこびることから、上の人の御機嫌を取る意味。従順で愛想の良い者はだれからも愛され親しまれるので、人から危害を加えられることがないということです。

 黒犬に噛まれて赤犬に怖じる
黒いイヌ

黒犬に噛まれたことがあるので、他の犬全部をも怖がるようになったということ。一度恐ろしい経験をしたために、必要以上に用心することのたとえです。

 犬になるとも大所の犬になれ
大所の犬?

物事をするには、どんな詰まらないことでも、相手、主人などを選ばなくてはならないということです。


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 南総里見八犬伝
江戸時代後期、28年かけて書かれたといわれる曲亭馬琴の作で、日本古典文学では最長の作品でもあります。戦国初頭の関八州を舞台に、勧善懲悪に貫かれた壮大な構想をもつ伝奇物語で、江戸読本(よみほん)の代表作です。
勧善懲悪に貫かれたイヌ 安房里見氏の悲運の伏姫(ふせひめ)が妖犬八房(やつふさ)の気に感応して、仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌 の文字が浮きでる八つの霊玉を生みます。
 伏姫の死とともにこの玉が八方に散し、やがてそれぞれの玉を持って生まれ、
 名前にそれぞれ「犬」の字がついた八犬士たちが、里見家再興に活躍します。

 独(トク、ドク、ひと
独

「ひとり」「つれがない」「助ける者がいない」「他人と異なる」「自分だけ」「ただ」「もっぱら」の意の漢字。
ケモノヘンと虫(蜀)の合字。
ケモノヘンは犬、虫(蜀)は不快なイモムシ。そこから争うことの好きな不快な犬を意味し、転じてひとりを表します。

 杖をあげて犬を呼ぶ
ダンシングイヌ

杖を振り上げながらイヌを呼んでも、イヌは怖がって来ないのと同じように、心に悪い考えを潜めて、いくら親しくしようとしても人はついて来ない、ということです。


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 「犬の鼻」
いつも鼻が湿っているイヌ 旧約聖書にあるお話です。
悪事をはたらく人間をみかねた神は、すべての生き物をなくそうと世界中に大洪水をおこしました。一人神を信じたノアは、箱船を作りすべての動物のつがいを乗せて避難させました。
ある時船底に小さな穴があいて浸水し始めたその時、イヌがその穴に鼻を突っ込んで浸水を防いだのだそうです。それ以来イヌの鼻は水に濡れたように湿っているのです・・・。我々がこうしてこの世にいられるのもイヌのおかげ??!!


 行く雲や 犬の駆け尿(かけばり) 村時雨(むらしぐれ)
犬の駆け尿

松尾芭蕉の句。 雲が速く流れて行き、天から犬がそこらにオシッコをかけて行くみたいに、時雨がさっと来てはさっと去ったりしている。
村時雨(むらしぐれ)は 烈しく降ってさっと通り過ぎる時雨のこと。

 ソルティードッグ (Salty Dog)
しょっぱいイヌです ウオツカにグレープフルーツジュースを加えたカクテル。
グラスのふちにレモンの汁をつけ、そこに塩をつける
いわゆるスノースタイルです。
本来イギリス船で甲板員を指すスラング。普段潮風にさらされているところから、スノースタイルのこのカクテルについたネーミングのようです。


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 狛犬(こまイヌ)
参道や拝殿の前に左右一対で置かれている「狛犬」は魔除けと神前守護の意味を持っています。日本で狛犬が置かれたのは宮中の清涼殿が最初といわれ、その後平安から鎌倉にかけて神社の社殿にも置かれるようになり、参道など外に置かれるようになったのは江戸時代とされています。
狛犬

狛犬の起源はエジプトやインドのライオンといわれており、日本へは中国や朝鮮を経て「獅子」と「狛犬」の一対として伝わったようです。
最初は社殿から見て左側に獅子、右側に狛犬を配置しましたが、
現在は両方とも狛犬と呼ばれています。

現在の狛犬はほとんどが石製で、社殿に向かって右が阿形、
左が吽形のいわゆる「阿吽」の形式が一般的です。
また、狛犬は「子取り」と「玉取り」で一対をなすのが通例で、
前肢で子供の狛犬をあやしているのが「子取り」、
玉(鞠)を押さえているのが「玉取り」です。
狛犬

 吠(ハイ、ベイ、ほえる
吠

「犬がなく」「犬がほえる」の意の漢字。
梵語の「ve」音の音訳字。

口と犬の合字で犬がほえるの意味を表します。


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 ドッギーバッグ (Doggie Bag)
犬 Doggie

レストランなどで残した食事を持ち帰るための袋のことです。
「帰ってからイヌに食べさせるから・・・」を口実にする意味でつけられた名前。
ドッギー (Doggie)はワンワン、ワンちゃんなどというイヌを表す幼児言葉です。

 獣(ジュウ、けもの)
獣・獸

「けもの」の意の漢字。はじき弓の意の字と犬の合字。

旧字体"獸"の左半分ははじき弓の象形で、弓と犬を使って狩をした時の獲物の意から、けものの意味を表すようになりました。


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動物に関る言葉のミニ辞典作成に際し、以下を参考にさせていただきました。
三省堂:広辞林、TBSブリタニカ:ブリタニカ国際大百科事典、角川書店:新国語辞典、小学館:新選漢和辞典、大修館:漢語新辞典、 三省堂:デイリーコンサイス英和辞典、川出書房:日本/中国/西洋/故事物語、動物出版:ペット用語辞典、 実業の日本社:大人のウンチク読本、新星出版社:故事ことわざ辞典、学習研究社:故事ことわざ辞典、Canon:国語/和英/英和/漢和/電子辞典、


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