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◆ 動物に関る言葉のミニ辞典 ◆ の過去のお話(哺乳類2-1:猿・鹿)


話を入れ替えた折、削除した過去の分のお話です。






 
 猿が柿淡す
ani_saru16 「淡(あわ)す」 は渋柿の渋を抜くこと。
サルが柿を食べるために渋を抜く時のようすをいいますが、 渋が抜けるまで待てないで、何度も出しては食べ、またもどすことをくりかえし、結局満足に甘い柿が得られないということです。
つまり、気が早くて 完成まで待てないことのたとえです。


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 九百九十九匹の鼻欠け猿、満足な一匹の猿を笑う
鼻欠けサル鼻欠けサル 鼻欠けサル鼻欠けサル 鼻欠けサル鼻欠けサル 仲間が多ければ自分たちの欠点に気がつかないことがあるということで、正しいことも大勢の間違った考えの前には押し切られてしまうこともある、というたとえです。

 鹿見て矢を矧(は)ぐ
逃げろシカ 日ごろの準備を怠りながら、その場になってあわてて用意をすることをいいます。
「矧ぐ」は竹に羽を付けて矢を作ることです。

 猿は人間に毛が三筋足らぬ
毛が三本少ないサル サルは人間によく似て利口そうに見えるが、人間より毛が三本少ないので、それだけ知恵は浅いという俗説です。
「サルは人間に毛が三本足らぬ」ともいいます。


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 麓(ロク)
麓

「ふもと」「やまのすそ」「山麓」「大きな林」の意の漢字。

林と鹿の合字。
鹿は絡に通じ、長く連なるというの意味から、山すそに長く連なる林野、ふもとの意味を表します。

 猿に絵馬
猿に絵馬 サルとウマを取り合わせた図柄が多いことから、取り合わせのよいもののたとえです。
昔はサルを馬小屋の守護とする信仰があり、農家では「申」と書かれた紙を馬小屋に貼っていたり、正月や祭りではサルがウマをひくところの描かれた絵馬や神札が用いられていました。
ちなみに日光東照宮の有名な「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿の彫刻があるのは神厩舎、つまり馬小屋であります。

 木から落ちた猿
身動きがとれないサル 頼みにするところやよりどころを失って、どうしたらいいか分からない状態のたとえです。
木の上では悠々と自由に動けるサルも、誤って木から落ちてしまうと身動きがとれなくなることに由来しています。


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 鹿を追う者は兎を顧(かえり)みず
金額の高いシカ

猟師が売るのに金額の高いシカを狙っていて、安いウサギには目もくれないということで、大きな目標や利益を追い求めている者は小さい利益を問題にしない、ということです。

 利口の猿が手を焼く
利口なサル 自分を利口者だと過信している者が困難な仕事に手をつけたところ、思いのほかの難しさに、途中でどうしたらよいのか取り扱いに困ってしまうことをいいます。

 猿が髭揉む(さるがひげもむ)
まねっこサル サルが偉い人のまねをしてひげをいじくり回してみても、しょせん威厳などあろうはずもないことから、つまらない者が立派な人の外見だけ取り繕って真似をしてみても、こっけいなだけで威厳などまるでない、とあざける言葉です。


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 百匹目の猿
百匹目の猿は? ある行動や考えなどがある一定数を超えると、これが接触のない同類の仲間にも伝播するという説。
瀬戸内のある小島で一匹のサルがイモを洗う習慣を身に付け、それが集団内に広まっていくとある閾値を超えた次の日には群れ全体がイモを洗うようになり、さらにはまったく交流がないはずの他の島までこの文化が伝播した。
【例として報告されていた上記の有名な逸話は創作されたものでした。】
 夢野の鹿
三角関係シカ 昔、夢野(現在の神戸市兵庫区)にいたという夫婦のシカの話。
「摂津風土記」にみえる伝説によると、男シカには別に淡路の野島に妾(めかけ)のシカがいました。 ある夜、男シカは背に雪が降り、すすきが生える夢を見たところ、本妻のシカは偽りの夢判断をして、射殺されて塩を塗られる前兆だといって男シカが妾のもとに行くのをとめたが、男シカは妾のシカ恋しさに出かけて行き、途中船人に見つけられて射殺されたというお話。

 向かう鹿(しし)に矢が立たず
無抵抗なシカ 逃げないでこちらを向いているシカに、矢を射るようなむごいことはできない、ということ。
無抵抗な相手をむやみに攻撃することはできないということです。


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 猿知恵(さるぢえ)
さるぢえサル 幻想や思い込みによる行動を戒める、中国の古い話が元で、それが転じて、一見気が利いているようでも、生意気で思慮の足らない、あさはかな知識のことをいうようになりました。
気候や食料にも恵まれて、なに不自由ない島に、500匹のサルが住んでいました。
ある日1匹が、海が輝いているのを見て、海の向こうにはもっとすばらしい場所があるのではないかと思い、沖へ向かって泳いでいってしまいました。
その後、いつまでもそのサルが帰ってこないのを見たほかのサルは、そのサルが良い場所を見つけたと思い込んで同じように沖へ泳ぎ始め、500匹すべての行方が分からなくなってしまいました。


 敵もさるもの引掻くもの
引掻くサル 敵もなかなかどうして油断のならない者だ、の意味で、「サル」に「さる」をかけて続けた言葉遊びです。

 猿の空虱(そらじらみ)
しらみとりサル サルがシラミを取っているようなふりをしていることから、
仕事や用事があるふりをして、実は何もしていないこと。


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 毛のない猿
毛の多いサル

“からだに毛が生えていないことだけがサルとの違い”
とのことから、人情や良心を持ち合わせていない人に対して
「人でなし」となじる言葉です。

 世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る 山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる
山の奥で鳴く鹿

「ああ、世の中というものは、逃れる道というものはないものだなあ。逃げたいと山の奥でも、辛いことがあったのか、悲しげに鹿が鳴いているよ。」
作者は皇太后宮大夫俊成。藤原俊成のことで藤原定家の父です。
俊成の若い頃、京の町はひどく乱れていました。そしてある日、弟のように思っていた佐藤義清が出家したと聞き、かなりショックを受け作った歌だそうです。


 鹿の角を蜂がさす
角を蜂にさされたシカ 手ごたえのないこと。何の痛みも感じないこと。


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 猿真似(さるまね)
さるまねのサル 優れた人に憧れ、外観を真似て同じような服装や髪形・話し方に変えたりしても、消化して「自分のもの」にできないこと。
サルが人の動作をまねるように、他人の表面だけまねること。

 猿酒
サル酒に酔ったサル 野生の猿が果実や木の実を、樹木の穴や岩の窪みになどに蓄えておいたものに、雨や露が溜まり自然に発酵して酒のようになったもの。ましら酒。
実際にはそのようなものは無いらしく、山葡萄などの果物が熟し落ちたものが偶然の一致によって酒のように発酵したものを、山に入った猟師なとが偶然見つけて味わったのだといわれています。

 秋の鹿は笛に寄る
笛に寄る秋の鹿 秋の交尾期、雌鹿(メジカ)の鳴き声に似せた笛に雄鹿(オジカ)がおびき寄せられて、人間に捕らえられてしまうことから、恋のために身を滅ぼすこと、また、弱みに付け込まれて危険な目に遭うことをいいます。

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 中原(ちゅうげん)に鹿を逐(お)う
悲しげに鳴くシカ

「中原」は広い平原ということで、中国の中心地域をあらわし、「鹿」は天子の地位を意味します。そこから、多くの者が天子の地位を得ようと、お互いに争いあうことをいいます。

 霊長類
霊長だぞ?

キツネザル、ツバイなどの原猿亜目とサル、類人猿、ヒトなどの真猿亜目とに分類されます。でもなぜ「霊長」なのでしょうか。
この場合の霊は不思議な力を持っている、優れているという意味で、ヒトやサルを進化の頂点とし、動物の首長という意味を込めて「霊長類」と呼んでいます。

ちなみに英語で霊長類を意味する「Primates」の語源「prime」は
prime minister(総理大臣)というように最高位を表す言葉です。

 モンキー・レンチ (Monkey Wrench)
monkey spanner? monkey wrench? ボルトやナットの大きさに合わせて口幅を調節できるレンチで、自在スパナ、モンキースパナともいいます。
「ハンドルが自由に動く様子がサルのおもちゃに似ているから」「サルでも使える工具だから」などという説もありますが、「発明者の名前(Charles Moncky)に由来する」という説が真実らしいです。


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 塵(ジン、ちり)
塵

「ちり」「ごみ」「ほこり」「下にたまる小さい土や砂ぼこり」「けがれ」「わずらわしいこと」「うるさいこと」「修行の妨げとなる欲望」「俗世間」の意の漢字。
鹿と土の合字。シカの群れが走り去ったあとに土ぼこりがたつことを示し、そこから、下にたまるごく小さい土の粉のことを表します。

 猿芝居
サルのおしばい? サルに芝居のまねをさせる見世物。
下手な芝居を馬鹿にしたり、あざけっていうこと。
あるいは、考えが浅く思慮の足りないおろかな考えのこと。

 猿楽(さるがく)
礼儀正しい猿

音楽・軽業・奇術や滑稽な物まねなどの古代の雑芸。
能楽の旧称で奈良時代に唐から伝来した散楽(さんがく)を母胎につくり出されたもの。
鎌倉時代頃からこれを職業とする者が神社の祭礼などに興行し、座を結んで一般庶民にも愛好されたようです。
室町時代になると、田楽や曲舞(くせまい)などの要素もとり入れ、観阿弥・世阿弥父子により能楽として大成されたといわれています。


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 猿に烏帽子(サルにえぼし)
はてなサル

サルが烏帽子(えぼし)を被っても似合わないことから、
人柄にふさわしくない服装や言動を揶揄(やゆ)する言葉。

 猿股(さるまた)
サルのサルマタ 猿回しのサルにはかせた猿股引(ももひき)きから生じた言葉で、
腰から股のあたりをおおうズボン型の男性用下着のことです。

 サルスベリ(百日紅)
すべるサル1
すべるサル2
すべるサル3

中国南部原産の落葉小高木で、日本へは江戸時代初期に
伝来したといわれています。
樹皮は薄くて剥げやすく、幹の肌はすべすべしていますが、
そのなめらかな肌が「猿でも滑りそうだ」ということで
付けられた名前だそうです。



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 奥山に 紅葉踏みわけ 鳴く鹿の 声きく時ぞ 秋は悲しき
紅葉踏みわけ鳴くシカ

「人里離れた深い山奥で、一面に散り落ちた紅葉を
 踏み分けながら妻を求めて鹿が鳴いています。
 その声を聞くと、秋の寂しさが私の心にもしみて、
 いっそう悲しく感じられます。」

平安時代初期の人ともいわれています36歌仙の一人、猿丸大夫(さるまるたいふ)の作といわれています。

 猿の尻笑い
ハズカシガリサル

サルが他のサルの尻の赤いのをさして笑うということで、自分の欠点に気が付かず、他人の欠点をとり上げてバカにするということです。

 朝三暮四(ちょうさんぼし)
ワケワカランサル

「荘子」に載っているお話です。
猿回しがある時、サルに木の実を与えながら「これからは朝に三杯、夕方に四杯やることにしよう」と言いました。これを聞いたサル達はいきり立ちました。

そこで「すまん、すまん、それでは朝に四杯、夕方に三杯にしよう」といったところ、サル達はたちまち機嫌を直したといいます。
そこから、眼前の差異にだけとらわれて、結局は同じであることを知らないこと。または、ごまかしで人をあざむくことをいいます。


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 猿猴(エンコウ)月を取る
サルの枝渡り
猿猴はサル、サルたちが、木の下の水面に映った月を取ろうとして、木の枝から手と尾をつないで数匹つり下がったところ、重みで木の枝が折れて、みんな落ちて溺れ死んだという仏典から生まれた言葉。
身の程をわきまえず、欲張ったまねをすると失敗し、災いを招くということです。

 「サル」と「エテ」
サルの礼

猿の事を擬人化した表現に「エテ公」というものがありますが、エテという言葉自体に「猿」という意味は無く、忌(い)み言葉を避けるために作られた言葉といわれています。
昔は「猿」が「去る」に通じることから、特に商家や博徒らの間では嫌われ、絶対的禁句でした。そこで「得て」「得手」という言葉に置き換えられていたのだそうです。
忌み言葉
不吉を連想させる言葉のことで、読み方、言い方を変えて使用します。
結婚式で「切る」「別れる」、受験生に「落ちる」「滑る」などとと言わないようにすることで、「ナイフで切る」は「ナイフを入れる」、「終わる」は「お開きにする」、「帰る」は「中座する」、「スルメ」は「アタリメ」、「鏡割り」は「鏡開き」、「梨」は「有りの実」などというものがあります。


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 猿も木から落ちる
ターザンサル

猿はとても木登りが上手な動物。
その猿でも木から落ちることがあるように、どんなに上手な人でもいつでもうまくできるわけではなく、たまには失敗するということ。

 見ざる・言わざる・聞かざる
日光東照宮の 見ざる・言わざる・聞かざる

日光東照宮には、徳川家康公が関ヶ原の合戦で乗馬した馬を最初に奉納した、神厩舎があります。
昔から 猿は馬を病気から守るとされたため、神厩舎の長押の上には8面の猿の彫刻が彫られ、それが猿の一生を描きながら 「人の生き方」 を伝えています。

そのうち、目・口・耳をふさぐ猿は幼年期の猿で、子供のころ(純粋な時)は悪い事を見たり・言ったり・聞いたりしない、つまり「見ざる・言わざる・聞かざる」で素直なままに育ちなさい。という教育的な意味が込められているのだそうです。
!!・・・だから小学校の修学旅行は日光に・・・??


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 シカト
花札10月(紅葉とシカ)

無視すること、知らんぷり、相手にしないことを意味する言葉。

語源はなんと花札です。花札の十月の絵柄は、紅葉(モミジ)と鹿が出ていますが、鹿は横を向いて紅葉を見ていません。
そこで見向きもしない様を、鹿(シカ)の十(トオ)月で、シカトとなりました。または、鹿(シカ)の頭(トオ)で、シカトとなったという説もあります。

 麗(レイ、うるわしい
麗

「うるわしい、うららか」「うつくしい、みめよい、はなやか」「つらなる、つなぐ、かける」「かず」の意の漢字。

美しい角が出揃った鹿の形をかたどった象形から、うるわしい、つらなるの意味を表します。


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 動物小話 「動物園でとある親子の会話」
バナナ食いおサルさん

 子 : 「あのサルは、隣のおばあさんによく似ているね。」
 母 : 「そんな失礼なこといっちゃいけません。」
 子 : 「大丈夫だよ、サルにはわからないから。」

 鹿を追う者は山を見ず
鹿

山で鹿を追いかけることに夢中になっているものは、獲物にばかり気を取られて山全体を見ることが出来ないの意。

目前の利益を得ることに汲々としている者には、他のことを顧みる余裕がなく、周囲の情勢や事の道理を理解出来ないということです。

 ししおどし
シシオドシ 漢字では「鹿おどし」と書き、「僧都/添水(そうず)」とも呼ばれており、もともとは、田畑を荒らす鳥獣を音でおどして追い払う農具でした。
しかし現代では水を楽しむことと、竹が石を叩く味わいのある音や動きが、日本庭園によくなじんだ風情の一つとなっています。


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動物に関る言葉のミニ辞典作成に際し、以下を参考にさせていただきました。
三省堂:広辞林、TBSブリタニカ:ブリタニカ国際大百科事典、角川書店:新国語辞典、小学館:新選漢和辞典、大修館:漢語新辞典、 三省堂:デイリーコンサイス英和辞典、川出書房:日本/中国/西洋/故事物語、動物出版:ペット用語辞典、 実業の日本社:大人のウンチク読本、新星出版社:故事ことわざ辞典、学習研究社:故事ことわざ辞典、Canon:国語/和英/英和/漢和/電子辞典、


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