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◆ 動物に関る言葉のミニ辞典 ◆ の過去のお話(哺乳類2-3:猿・鹿・鼠・兎以外)


話を入れ替えた折、削除した過去の分のお話です。






  
 馴染みては猪の子も可愛
可愛い猪 どのようなものでも近くにいて慣れ親しむと情が移ってかわいく思えるということです。

 亥の子餅に蝿がおらん
亥の子餅 亥の子とは、陰暦十月最初の亥の日に行う祭りのことです。 時候的にも寒さに向かうおりでもあるので、亥の子の餅をつくころには、自然にハエがいなくなるものだということです。


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 酔象
酔象 酒に酔って暴れるゾウ、発情して凶暴になった雄のゾウという意味です。
転じて仏教では凶悪な心や狂暴なもののたとえに用いられることばです。


本将棋にはなく、中将棋などの将棋で用いられることのある駒の一種でもあります。 真後ろ以外の全ての方向に1マス進むことができ、成ると王将と同じ動きをする「太子」になる。また、「太子」が自駒として盤上に存在する場合、王将を取られても勝負に負けないという効果を持つ。 安時代の日本ではこの駒が既に用いられていたと考えられています。

 シシ食えば古傷がうずく
精が強いイノシシ 傷がうずくほど精が強いという意味で、肉食を禁じた仏教思想の因果応報に基づくようなことわざです。
肉食が禁じられた江戸時代にもイノシシは山鯨と称され、寒さ厳しい冬の季節の栄養補給源や、ある種の薬として一部の人たちにに食べられていたようです。


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 林の中の象の様に
孤独なゾウ 「良き伴侶を得られない場合は、孤独を貫け 孤独に歩め 悪をなさず 求めるところは少なく 林の中の象のように 」これは仏陀の言葉で”孤独”が必ずしも不幸に結び付くわけではないことを説いたといわれています。
良き伴侶と出会えることは喜ばしいことですが、出会えなかったからといって決して不幸になるわけではありません。求めるものが少なければ、不幸になることも無く、静かに安寧に生きることが出来るということです。

 梧鼠(ごそ)の五技
得意技の無いムササビ 梧鼠(ごそ)はムササビのことで、木から木へと飛び移れるが高くは飛べないように、 飛ぶ・ 木登り・泳ぎ・穴掘り・走ること、これらの5つの技すべてができます。
ただし、できはするがどれも中途半端ということから、これをさせたら無敵というような、格別の売り物になるものは何もないという意味です。


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 Elephant in the Room「象が部屋にいる」
林の中の象 皆が見て見ぬふりをするような問題や、タブー・触れてはいけない話題を意味します。 部屋の中に大きな象がいて誰しもが見逃すことができない状況なのに、触れることができない状況から由来しているそうです。 つまり「elephant」は、そこに居合わせた人がみな重要な問題と認識していながら、この場ではあえて触れずにいる、そういう話題を暗に示す意味合いがあります。

 猪首(いくび)
猪首なイノシシ
首がイノシシのように太くて短い人のことや、
そのような首のことをいいます。
また、兜(かぶと)をややあお向けにかぶることは、
敵の矢を恐れない勇ましいかぶり方とされていましたが、
首が短く見えることからこのようにいいました。


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 さとうきびが象の口に
さとうきび好きゾウ タイのことわざ。
さとうきびはゾウが大好きな食べ物ですので、ゾウの口にさとうきびが入ったらぜったい戻ってきません。価値があるものが誰かの手に渡ってしまうと、二度と自分の元に戻ってくることはないということです。

 偃鼠(えんそ)河に飲めども腹を満たすに過ぎず
 偃鼠(えんそ)はモグラ 荘子からで、偃鼠はモグラのこと。モグラが河でどんなに頑張って水を飲んでも、腹一杯より多くは飲めません。人はそれぞれその分に応じて満足して生きるのが良いというたとえです。

 群盲象を評す
群盲に撫でられるゾウ 大勢の盲人が一頭のゾウをなでて、自分の触れたところだけの印象から、ゾウの全体の形についてさまざまな意見を言ったということから、 凡人が大事業や大人物を評価してもその一面だけにとらわれて、全体的な判断は出来ないということです。
「群盲象を撫でる」「衆盲象を摸す」ともいいます。


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 灰色のサイ
灰色のサイ 草原に生息するサイは体が大きくて反応も遅く、普段はおとなしいのですが、一旦暴走し始めると誰も手を付けられなくなり、爆発的な破壊力を持っています。
不良債権や少子高齢化などのように、将来マーケットにおいて高い確率で大きな問題を引き起こす恐れがあるのにもかかわらず、現時点で軽視されがちな潜在的リスクのことをいう証券用語です。

 白い象(white elephant)
白い象 英語においては白い象(white elephant)というのは、維持費のかかる、わずらわしい物や無用の長物を意味します。
これは次のような昔話によるものだそうです。
昔、タイのある王が自分の嫌いな家臣に、珍しくて縁起の良いとされる白いゾウを贈りました。 しかし、大食らいのゾウであるため莫大な金がかかり、しかも物を踏みつぶしたりで家の中が目茶苦茶になったりしますが、 捨ててしまったり、森の中に逃がしたり、あるいは殺したりは絶対にできませんので、その家臣はほとほと困ってしまった…というものです。


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 猪は射手の前、焼酎は上戸の前
射手の前のイノシシ 「射手」は弓を射る人のことで、その前にはイノシシが似合い、酒飲みのことである「上戸」の前には焼酎が似合うということです。
物には、それぞれ置くにふさわしい場所があるといったことです。

 もぐらたたき
叩かれるモグラ 叩かれるモグラ 叩かれるモグラ 叩かれるモグラ 叩かれるモグラ 複数の穴から顔を出すモグラの頭を、制限時間内にハンマーでたたいて得点を競うゲームのことです。
そこから、たとえ一ケ所を制圧しても別の場所で次々と新たな活動が始まるので、なかなか終わらせられないということです。

 猪の手負い
手負い猪 イノシシが手負いになると、気が立って非常に危険な状態になります。
そこから、きわめて危険であることのたとえです。


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 象牙の塔
象牙の塔 塔は高い建物で、象牙は高価で貴重なもの。もともとはフランスで、芸術至上主義者に対して現実からかけ離れた世界を皮肉った言葉でした。
そこから、とても地位の高い人は様々な問題から遠いところにいるため、世間の現実が分からないという意味で使われたり、 学者などが研究熱心なあまり、現実社会と疎遠になったときに使われるようになりました。

 天然つぶてに猪をうつ
不運なイノシシ たまたまイノシシを見かけたとき、手近の石ころを投げてイノシシをとるということで、まれにはそんな意外な幸運にありつくことも人生にはあるものだということです。

 鼻が邪魔じゃまだと思うゾウはいない
鼻が邪魔じゃないゾウ 南アフリカ共和国で使われることわざ。
ゾウの鼻は長くて重いけどそんなことを気にするゾウはいません。他人から見れば大きなハンデに見えることでも、 もともと自分が持っていたものや自ら背負ったものなら苦にならないということで、人は欠点があってもそれなりに克服して生きていくということです。


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 豕(いのこ)を抱いて臭きを忘る
臭き豕 豕(イノコ)はブタの古称です。
イノコは臭いものだけれどもイノコをかかえている本人にはその臭さがわからないことから、自分の欠点や醜さは自分では気づかないということです。

 封豕長蛇(ほうしちょうだ)
大きなイノシシ 何でも食う巨大なイノシシは貪欲で、物を丸飲みする長いヘビは残酷であることから、貪欲で残酷な国、人、またはその行いのことをいいます。
「封」は大きいの意味で、「豕」とはイノシシのことです。


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 鯨の喧嘩にエビの背が裂ける
マッコウクジラ 韓国の諺。力を持った者同士が争う中で、
力の弱い者が故なく巻き添えを食うこと。

 熊の親切
余計なお世話をするクマ ロシアのことわざで、余計なお世話をすること。
クマがハエを払おうとして老人を殴り殺してしまったというクルイロフの寓話より。


 鼬の無き間の貂の誇り (いたちのなきまのてんのほこり)
イタチ 天敵であるイタチが居ない間だけテンが威張ることから。
自分よりすぐれた者や力の強いものがいないときだけ、得意がったり威張ったりすることをいいます。
「貂(テン)」はイタチ科の動物。


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 一匹の鯨に七浦賑わう
セミクジラ 一頭のクジラがとれると、七つの浦つまり七つの浜、多くの漁村がうるおうということで、獲物が大きいとその恩恵を受ける者が多いということです。

 猪尾助(ちょびすけ)
ちょびすけ猪 イノシシの小さな尾のように体の小さな人をはやし立てていう言葉です。
また、小生意気に出しゃばることや何事にも心得顔にふるまい、ややもすれば失策するものにもいいます。

 イの一番
イの一番イノシシ 古来、シカ、カモシカ、イノシシをすべて「シシ」と呼んでいいましたが、これらを区別するためにイノシシを「イの一番」と呼ぶようになりました。
ほかのシカは「カノシシ」、カモシカは「カモシシ」と呼びます。


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 猪食った報い
食われたイノシシ 中世日本で禁忌とされた肉食を悪事になぞらえて、また、伊勢の神宮では、シカとイノシシを神の使いとしていたので、 これを食べた者は神罰を受けるとされていたため、悪い事をしたことの当然の報いや禁じられていることを楽しんだ後の苦しい報いをいいます。

 鰯網で鯨捕る
網ではクジラは捕れません イワシを捕ろうとして仕掛けた網でクジラが捕れることから、思わぬ幸運や収穫に遭遇することをいいます。
又あるはずがないということを表すこともあります。

 燃犀の明 (ねんさいのめい)
見通しの良いサイ 中国晋の故事によると、サイの角を燃やした光は水中深くの普通は見えないところが透き通ってよく見える、ということから、 物事を明確に見抜く才知のたとえです。また、暗い所を明かるく照らす、見識が明らかで徹底していることという意味もあります。


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 猪も七代目には豕(いのこ)になる
変わらないように見えても、長い年月の間には、それなりに変化のあることのたとえ。
豕は家畜化した豚のことで、野生の猪も7年も経てば家畜化し、飼いやすくなることから。
七代目猪

 女の髪の毛には大象もつながる
女性の色気に負けたゾウ 女色の魅力に負けて大きなゾウも大人しくつながれる、という意味です。
女性の色気が男をひきつける威力がおおきく、男を支配する力が強いことのたとえです。


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 鼬の目陰(まかげ)
目陰のイタチ イタチが後ろ足で立って、前足をかざすような動作をするという俗信から、手を額にかざして物を見る動作、怪しげに人を見るようすをいいます。

 象の牙を見て、その大なるを知る
大きなゾウ 牙を見ると、だいたいどのくらいの大きさのゾウなのかを把握できることから、物の一部だけを見て全体を把握することをいいます。

 逐(チク)
逐

「追う」「追い払う」「退ける」「駆逐」「従う」「後についていく」「きそう」「走る」「物を順をおう」の意の漢字。
シンニュウと豕の合字。
シンニュウは元は止で足の象形、豕はイノシシ、そこからイノシシを追う足のさまから、追うの意味を表します。


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 リスに穴を教える
穴を探すリス タイのことわざ。リスにリスが住む穴の入り口を教えるということで、他の人に役に立つ情報を教えてあげるという意味です。

 蝙蝠傘(こうもりがさ)
傘のような蝙蝠 細い鉄の骨に絹・ナイロンなどを張った洋傘で、開くとコウモリが翼を広げた形に似るところから、このように言われるようになりました。

 ゾウに乗ってバッタ狩り
バッタ狩りするゾウ タイのことわざ。小さな動物であるバッタを捕まえるのにわざわざ大きなゾウに乗って行くのはおおげさすぎます。 つまり莫大な投資をしたのにも関わらず、ほんのちっぽけな利益、または価値のないものしか手に入らなかった様子をいいます。また、必要以上な大げさな行動をあらわすこともあります。

 鯨波(とき)
鯨波クジラ 合戦で、士気を鼓舞するために多人数の者が同時に叫び声をあげたり、大将が「えいえい」と叫び、部下一同が「おう」と答える、とき(鬨)の声。または大波のこと。

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 ゾウの耳
耳の大きなゾウ

高温乾燥地域に住むゾウは、汗をかくことで体温調節をすると大量の水分補給が必要になります。そこで暑くなるとあの耳をパタパタ動かして耳にたくさん通っている血管の中の血液を冷やし、それが全身を巡ることで体温を下げ水分の節約もしているわけです。

 イルカの睡眠
イルカ バンドウイルカは、ほとんど眠らずに泳ぎ続けます。このイルカは水面に浮かんだ状態の時か、水底に潜ったわずかな時間に眠るだけ。ところが、泳いでいる時に片目を閉じている時がありますが、目をつぶっているほうの脳だけが眠るのです。泳ぎ続けているように見えて、左右の脳が片方ずつ眠っているのです。

 熊手(くまで)
手が怖いクマ 長い柄の先に鉄のツメをつけて敵を馬から引き落としたり、取りおさえるのに用いる武具や、先端を爪状に曲げた細い竹を何本もつけた、庭の掃除などにも使われる農具のこと。
幸運や金運を「かき集める」という意味を込めて、商売繁盛の縁起物であったり、欲張りな人のたとえでも使われます。


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 鯨飲(げいいん)
ナガスクジラ 水や酒を一度にたくさん飲むこと。

 豪(ゴウ)
豪

「ヤマアラシ」「すぐれる」「ひいでる」「つよい」「えらい」「おとこだて」「ぜいたく」「金持ち」「傑出する」の意の漢字。高と豕の合字。
豕はイノコ(ブタ)、高は稾に通じ、堅いワラの意で、ワラのような堅い毛のあるヤマアラシの意味を表します。

 むささびは 木末(こぬれ)求むと あしひきの 山の猟夫(さつお)に あひにけるかも
むささび ムササビは夜間木から木へと気持ちよく滑空します。
そこを運悪くあっけなく猟師に捕まってしまったのが、
あわれであり、おかしくもあります。
天智天皇の皇子である志貴皇子(しきのみこ)の歌。



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 カバのあくび
大あくびする小さなカバ カバのあくびは、交尾期ではメスへのプロポーズとして、また敵に対しては威嚇する行為なのです。
オス同士がメスをめぐって争う時や、自分のテリトリーに入り込んできたほかの動物を追い払う時などに、牙のはえた大きな口を開けて、自分の力を誇示して見せているのです。

 像(ゾウ)
像

「にる」「にせる」「かたどる」「かたち」「すがた」の意の漢字。
人と象の合字。
象は相に通じ、ものの姿の意味から、人の姿・かたちの意味を表します。


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 ゾウの葬式
象だゾウ 象だゾウ 象だゾウ

ゾウには家族と一緒に生活する習性があるのは有名ですが、仲間が死んだ時には人間でいう葬式に当たる儀式をするそうです。

儀式では死んだゾウの前に1列に並び順番にやさしく肌を撫でてやり、砂や葉っぱをかけて埋葬するかのような行動をとっている姿を何人もの学者が目撃しています。 又、ゾウの牙は彼らにとっても特別な思いがあるのか、牙を死体から抜き取ってまた別の場所へ運び保管する行動も目撃報告が多数あるそうです。

 ヘナチョコ
ヘナなイノシシ

埴土(へなつち)で作った猪口(チョコ)で、焼き目から酒が染みだして使い物にならなくなります。そこで使い物にならない失敗作を「へな猪口」と言い、それが未熟者をさす言葉になりました。
明治14、15年頃から新聞記者が使い始めたそうです。
埴土(へなつち)・・ハニワや土器などに使用される粘りけのある水底の土。
猪口(チョコ)・・・酎を飲む杯のことで、形状がイノシシの口に似ているから。

 毅(キ、たけ、つよ
毅

「つよい」「たけし」「意志が強くくじけない」「決断力がある」「おこる」「いかる」の意の漢字。
と殳の合字。豕はイノシシ、は針を刺されたイノシシが毛を逆立てている、殳は殴るの意から、むやみに怒るの意になり、転じて強く決断するの意味を表します。


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 猪武者(いのししむしゃ)
猪武者

前後の事情も考えないで我武者羅に突進するだけの武士のこと。向こう見ずな武士。
転じてそのような無鉄砲な人をいいます。

 猪突猛進(しょとつもうしん)
突進するだけのイノシシ

イノシシがひたすら突進する様子をいいます。
あまり深い考えもなしに、目標に向かって突き進むこと。
一つのことに向かって、向こう見ずに猛烈な勢いでつき進むこと。
亥年の2007年が良い一年になりますように!

 ゼブラ(シマウマ・斑馬)
ゼブラ(シマウマ)

ゼブラとは「シマウマ」の事をいいますが、シマウマを漢字で表現すると「斑馬」と書きます。
シマウマ(斑馬)の漢字を分解すると『王・文・王』となり、王様に文が挟まれているので「文具の王様」という解釈ができます。
そこでそれを社名にしたのがあの文具メーカー「ゼブラ」なのだそうです。


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 ヤマアラシのジレンマ
ジレンマを持つヤマアラシ

「自己の自立」と「相手との一体感」、また「自分を愛する」と「人をも愛する」
という2つの欲求によるジレンマです。
自分がかわいいという思いと、夫婦、恋人、親子、同僚、ご近所等の他者と一緒に生きていきたいという思いとの間のちょうどいい距離を、お互いが探し続けるというたとえでもあります。

寒空の中、二匹のヤマアラシが体を寄せ合って暖めあいましたが、お互いの針が当たって痛くなり離れました。すると寒くて仕方ありません。
近づくとお互いに傷つけあうし離れると寒い。それを繰り返すうちにちょうど良い距離を保つようになりました。
という、ドイツの哲学者、ショーペンハウアーの寓話によります。


 有象無象(うぞうむぞう)
有象

「有相無相」に同じで、数は多いが種々雑多なくだらない人や物、またろくでもない連中のことをいいます。
多くの人を卑しめていうことばですが、本来は有形無形のすべてのことを表すものでした。

 山よりも大きなイノシシは出ぬ
山より小さなイノシシ

そのイノシシが住んでいる山より大きなイノシシが出たなどというのは、いくらなんでも話しがオーバー過ぎる。
入れ物より大きな中味などはあり得ないのだから、大げさに言うのもいい加減にしなさい、ということです。


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 蝙蝠(コウモリ)
蚊を欲りコウモリ蚊を欲りコウモリ

コウモリという動物の大好物というと「蚊」です。そして、その「蚊を食べる」と言うことが、コウモリの名前の由来になっているのです。
かつてコウモリは「カウホリ」と呼ばれていたのですが、これは「蚊を欲しがる」→「蚊を欲り:かをほり」と言う言葉になり、コウモリへと変化していったのです。

 鯨幕(くじらまく)
クジラ

お葬式など凶事に用いられる黒白の幕のこと。
クジラの背中が黒く腹が白いところからと言う説と、クジラの皮と脂肪層との黒白が重なっているのに似ているとする説があります。


 他人の罪はヤマネコの目で、おのが罪はモグラの目でみる
モグラ

チェコのことわざ。
自分自身の欠点は気がつきませんが、
他人の欠点・粗はよく目に付くということです。


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 カバは血の汗をかく?
カバの皮膚は見かけによらずデリケート

カバは人のような汗はかかないが皮膚に粘液を分泌します。それが赤いので血の汗をかいているようにみえるのです。
カバの皮膚は丈夫そうに見えるが実際はそうでもなく、外側の角質層はかなり薄いので、水の中から出たままだと水分が蒸発し失われ、生命にかかわることになります。
そこで、水分の蒸発を防ぐために、皮膚から最初は透明だが、間もなく赤く変色する粘液を分泌して皮膚の表面を覆います。
その赤色の色素には紫外線をカットする働きがあるので、皮膚を日光から守ることが出来、細菌の感染も防ぐといわれています。
ヒトの皮膚がん予防や日焼け止めに大いに役立つのでは? と、現在研究中らしいです。


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 アシカの番
アシカ

アシカは陸に上がって眠るが、用心深い動物で1頭は必ず見張り役で起きているます。
そこから不寝番を置いて交代で寝ることを言います。

 鳥無き里の蝙蝠(コウモリ)

コウモリは空を飛べますがトリの仲間ではありません。
しかし、トリがいなくてトリを見た人がいないところでは、トリだと言っても疑われないでしょう。
ということから、取るに足らないにせ者が、優れた者がいない場所で大きな顔をしていることを言います。


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動物に関る言葉のミニ辞典作成に際し、以下を参考にさせていただきました。
三省堂:広辞林、TBSブリタニカ:ブリタニカ国際大百科事典、角川書店:新国語辞典、小学館:新選漢和辞典、大修館:漢語新辞典、 三省堂:デイリーコンサイス英和辞典、川出書房:日本/中国/西洋/故事物語、動物出版:ペット用語辞典、 実業の日本社:大人のウンチク読本、新星出版社:故事ことわざ辞典、学習研究社:故事ことわざ辞典、Canon:国語/和英/英和/漢和/電子辞典、


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