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◆ 動物に関る言葉のミニ辞典 ◆ の過去のお話(哺乳類2-4:鹿)


話を入れ替えた折、削除した過去の分のお話です。






 
 鹿鳴の宴(ろくめいのえん)
鹿鳴 「鹿鳴」はシカが鳴いて仲間を呼び、野原でよもぎを食べる姿を歌った詩の名前で、中国の唐の時代、官吏登用試験に受かって都に上る時に開いた宴会のことや、客を招待してもてなす酒宴のことをいいます。
社交場として明治政府が建てた鹿鳴館の語源とされています。


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 鹿見て矢を矧(は)ぐ
逃げろシカ 日ごろの準備を怠りながら、その場になってあわてて用意をすることをいいます。「矧(は)ぐ」は竹に羽を付けて矢を作ることです。

 麓(ロク)
麓

「ふもと」「やまのすそ」「山麓」「大きな林」の意の漢字。

林と鹿の合字。
鹿は絡に通じ、長く連なるというの意味から、山すそに長く連なる林野、ふもとの意味を表します。

 鹿を追う者は兎を顧(かえり)みず
金額の高いシカ
猟師が売るのに金額の高いシカを狙っていて、安いウサギには目もくれないということで、大きな目標や利益を追い求めている者は小さい利益を問題にしない、ということです。

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 夢野の鹿
三角関係シカ 昔、夢野(現在の神戸市兵庫区)にいたという夫婦のシカの話。
「摂津風土記」にみえる伝説によると、男シカには別に淡路の野島に妾(めかけ)のシカがいました。
ある夜、男シカは背に雪が降り、すすきが生える夢を見たところ、本妻のシカは偽りの夢判断をして、射殺されて塩を塗られる前兆だといって男シカが妾のもとに行くのをとめたが、男シカは妾のシカ恋しさに出かけて行き、途中船人に見つけられて射殺されたというお話。

 向かう鹿(しし)に矢が立たず
無抵抗なシカ 逃げないでこちらを向いているシカに、矢を射るようなむごいことはできない、ということ。
無抵抗な相手にむやみに攻撃はできないということです。

 世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る 山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる
山の奥で鳴く鹿

「ああ、世の中というものは、逃れる道というものはないものだなあ。逃げたいと山の奥でも、辛いことがあったのか、悲しげに鹿が鳴いているよ。」
作者は皇太后宮大夫俊成。藤原俊成のことで藤原定家の父です。
俊成の若い頃、京の町はひどく乱れていました。そしてある日、弟のように思っていた佐藤義清が出家したと聞き、かなりショックを受け作った歌だそうです。



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 鹿の角を蜂がさす
角を蜂にさされたシカ 手ごたえのないこと。何の痛みも感じないこと。

 秋の鹿は笛に寄る
笛に寄る秋の鹿 秋の交尾期、雌鹿(メジカ)の鳴き声に似せた笛に雄鹿(オジカ)がおびき寄せられて、人間に捕らえられてしまうことから、恋のために身を滅ぼすこと、また、弱みに付け込まれて危険な目に遭うことをいいます。

 中原(ちゅうげん)に鹿を逐(お)う
悲しげに鳴くシカ

「中原」は広い平原ということで、中国の中心地域をあらわし、「鹿」は天子の地位を意味します。そこから、多くの者が天子の地位を得ようと、お互いに争いあうことをいいます。


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 塵(ジン、ちり)
塵

「ちり」「ごみ」「ほこり」「下にたまる小さい土や砂ぼこり」「けがれ」「わずらわしいこと」「うるさいこと」「修行の妨げとなる欲望」「俗世間」の意の漢字。 鹿と土の合字。
シカの群れが走り去ったあとに土ぼこりがたつことを示し、そこから、下にたまるごく小さい土の粉のことを表します。

 奥山に 紅葉踏みわけ 鳴く鹿の 声きく時ぞ 秋は悲しき
紅葉踏みわけ鳴くシカ

「人里離れた深い山奥で、一面に散り落ちた紅葉を
踏み分けながら妻を求めて鹿が鳴いています。
その声を聞くと、秋の寂しさが私の心にもしみて、
いっそう悲しく感じられます。」

平安時代初期の人ともいわれています36歌仙の一人、猿丸大夫の作といわれています。


 シカト
花札10月(紅葉とシカ)

無視すること、知らんぷり、相手にしないことを意味する言葉。
語源はなんと花札です。花札の十月の絵柄は、紅葉(モミジ)と鹿が出ていますが、鹿は横を向いて紅葉を見ていません。 そこで見向きもしない様を、鹿(シカ)の十(トオ)月で、シカトとなりました。または、鹿(シカ)の頭(トオ)で、シカトとなったという説もあります。


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 麗(レイ、うるわしい
麗

「うるわしい、うららか」「うつくしい、みめよい、はなやか」「つらなる、つなぐ、かける」「かず」の意の漢字。

美しい角が出揃った鹿の形をかたどった象形から、うるわしい、つらなるの意味を表します。

 鹿を追う者は山を見ず
鹿

山で鹿を追いかけることに夢中になっているものは、獲物にばかり気を取られて山全体を見ることが出来ないの意。
目前の利益を得ることに汲々としている者には、他のことを顧みる余裕がなく、周囲の情勢や事の道理を理解出来ないということです。

 ししおどし
シシオドシ 漢字では「鹿おどし」と書き、「僧都/添水(そうず)」とも呼ばれており、もともとは、田畑を荒らす鳥獣を音でおどして追い払う農具でした。 しかし現代では水を楽しむことと、竹が石を叩く味わいのある音や動きが、日本庭園によくなじんだ風情の一つとなっています。


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動物に関る言葉のミニ辞典作成に際し、以下を参考にさせていただきました。
三省堂:広辞林、TBSブリタニカ:ブリタニカ国際大百科事典、角川書店:新国語辞典、小学館:新選漢和辞典、大修館:漢語新辞典、 三省堂:デイリーコンサイス英和辞典、川出書房:日本/中国/西洋/故事物語、動物出版:ペット用語辞典、 実業の日本社:大人のウンチク読本、新星出版社:故事ことわざ辞典、学習研究社:故事ことわざ辞典、Canon:国語/和英/英和/漢和/電子辞典、


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